2022/07/14

BOSTONで感じたこと

7月2日から10日まで夏休みを取り、息子が留学するボストンを訪問。息子に会うこと以外、特に計画もないまま滞在中はボストン近郊で過ごすことにした。

アメリカは、ウィスコンシンを訪問して以来3年ぶりであるが、東海岸に関しては、随分前にニューヨークを旅して以来でボストンは私も妻も初めてであった。

成田を18時半に離陸し、JAL直行便で13時間のフライト。時差も13時間なので成田出発と同時間の18時半にローガン国際空港に到着。空港からタクシーで約20分でボストン市街にある宿泊先(エアビー)に到着。先に宿泊先に到着していた息子の案内で荷物を置くなり、夜のボストン市街を散策。フェンウェイパーク近くのBARに入り、明日以降のスケジュールについて家族会議した。

         

ボストンは、アメリカで最も古い都市で、ニューヨークやロサンゼルス、シカゴ、サンフランシスコと全く雰囲気が異なる。やはりヨーロッパの雰囲気が感じられ、まさにニューイングランドの首都といった感じであった。7月4日独立記念日の日にチャールズ川にて3年ぶりにコンサートや花火大会が行われ、ボストン中の人々が徒歩で会場に押し寄せ、街中がお祭り騒ぎで熱気に包まれていた。ボストンでの独立記念日は、貴重な経験であった。

ボストン市街には『フリーダムトレイル』という赤いレンガの線の入った4.4キロの歩道があり、ボストンの史跡16箇所をたどることが出来るのだが、とにかく市街をただ歩いているだけでもワクワクする街である。飲食店も名物のオイスターやロブスター、クラムチャウダーなどシーフード、ステーキ、イタリアン、スペイン料理、中華、タイ料理など、各国料理があり、どの店もレベルが高かった。特に中華街で食べた台湾料理、有名スペイン料理店バルセロナ、オマハ産ステーキ、ノースエンドのイタリア人街で食べたパスタは、絶品であった。インフレと円安の影響で、有名レストランでの食事は日本と比べてかなり高い印象であった。中華街やタイ料理などは比較的リーズナブルであったが、ランチを食べるにも最低3000円程度出さないと食べられない感じ。

息子の案内で毎日BARに行ったが、店員や常連客と語り合うことが出来た。

ボストンで話をした人々に共通することは、皆さんボストンを愛していることである。ボストンで生まれ育った人だけではなく、ニューヨークやヨーロッパ、南米などから移住してきた人も口をそろえてボストンは最高だという。私も僅か8日間の滞在であったが、これまで訪問した街の中でどの街よりも魅力的な街だと感じた。

滞在中、アメリカ最古の球場フェンウェイパークにて、レッドソックス対レイズのデイゲーム(7月4日)とレッドソックス対ヤンキースのナイトゲーム(7月7日)2試合を観戦した。特にヤンキース戦は超満員で、ニューヨークに対するライバル意識むき出しでフェンウェイパークは異様な雰囲気であった。私たちは前日にチケットを取ったため、立見席しか取れなかったが人気カードということで一人10000円程度であった。ドリンクや食べ物の持ち込みは厳禁で、球場内でペットボトルの水3本買ったら15ドル程度、なんと現在のレートで約2000円。日本でもゴルフ場などで1本250円くらいで売っていることもあるが、それにしてもビックリである。

ちなみに息子によると5月6日に観戦したレッドソックス対エンゼルス戦、大谷が二刀流で出場した試合は、結構空席が目立っていたようで、チケットも3000円程度だったそう。大谷はアメリカでも人気であると思うが、やはりボストン対ニューヨークは、ボストン市民にとって特別なんだと実感した。ヤンキース戦に関しては、比較的良い席は、3万円以上と高額であるが、それでも満席になっているところを見ると、ボストン経済に関しては、底堅い印象を受けた。

            

UberやLyftのドライバーやBarの店員やお客さんにボストンの景気について尋ねてみたが、観光客も戻ってきているし、レストランやBARもたくさん人が入っており、『悪くないよ』というのが多数の意見であった。ボストンのダウンタウンを見ている限りでは、景気は堅調そのものに見えた。アメリカの州や都市によっても景気に違いがあると思うが、ボストンの実体経済は比較的良いほうかもしれない。

日本に帰国後、息子のリクエストで成田空港から車で自宅そばの吉野家に直行。牛丼セットを3人でオーダーして2000円程度。フェンウェイの水3本と同じである。息子は久しぶりの吉野家の牛丼に喜んでいたが、確かにこのクオリティでこの値段は今のアメリカでは不可能だろう。日本の素晴らしさの一つが、日本食のクオリティである。ボストンは、日本より所得も高いが物価も高く、富裕層や観光客にとってはサイコーの街と思うが、ずっと暮らし続けるには厳しい街かもしれない。

昨日、息子の大学から2022年9月-12月(半期分)の学費の請求書が来た。アメリカの大学の費用は、近年高騰しておりクレイジーな状況であるが、昨年は半期分の支払いで450万円であったが、今年は円安の影響が大きく595万円の請求であった。なんと145万円UPである。12月に2023年2月-5月分の請求が同様の金額であるため、年間の授業料と寮費で約1200万円。すでに支払った夏期講習費用(約150万円)や息子の生活費等を考慮すると年間1500万円を超える計算である。インフレ、ドル高が続く最近のアメリカの留学生の親たちは、本当に大変である。確かにアメリカの大学は素晴らしいが、今の授業料は異常である。

12月に約600万円を支払い息子が来年5月に無事に卒業することができれば、私も晴れて教育費の支払いから卒業することが出来るのだ。その日は近い。頑張っている息子のためにも気を引き締めて、頑張っていこう。

さて今回のボストンの旅であらためて感じたことであるが、アメリカ人は楽観的であるということ。コロナを気にする人は皆無で誰もマスクはしていない、もうみんな感染しているのだろう(笑)日本人のように先行きを過度に心配する人は少ないし、基本的に何とかなるだろうというマインドを持っている、そんな気がするのだ。多少景気が悪くなろうと、ヤンキース戦は絶対に見に行くし、BARでみんな楽しく飲んでいる。

『人生を楽しむ』ということが私にとって重要なテーマであるが、それに関しては、アメリカ人から学ぶ点が多いと感じた。今回の旅では、息子が通うバーの常連アダムさんと親しくなった。アダムさんは週3回必ずBARで飲んでいるそうでナイスガイであった。近い将来、ボストンのThe corner Tavernのカウンターでアダムさんと再会したいものだ。


2022/06/29

長期投資の秘訣

6月の異例の猛暑の中、マーケットもあいかわらず落ち着かない展開が続いている。

私も日々、お客さまからの資産運用の相談に対応しているのだが、その中で最も多い質問は、投資タイミングに関することである。今は投資タイミングなのか?それとも、まだ下がるのか?といった質問である。

もちろんお客様の一番安いところで買いたい気持ちは良くわかる。しかし現実的に一番底の価格を見極めることが出来る人はいないだろう。専門家と素人で予想の精度に違いはあれど専門家の予想もほとんど当たらないのが現実である。よって短期的なマーケットの値動きを予想することは、長期投資家にとってあまり重要ではないのだ。

あらためてであるが長期投資においては、投資タイミングを考えるのではなく、長期に投資を継続することが大切である。

【Time,not timing】 

タイミングではなく、タイムが重要であることをキャピタルグループの動画は分かりやすく解説している。当社のお客様、すべての投資家に是非、見ていただきたい5分程度の価値あるコンテンツである。

キャピタルグループ動画




2022/05/21

世界経済の減速

誰の目にも明らかであるが2022年の世界経済は、問題が山積しており、非常に厳しい状況である。世界経済は、リセッションに陥るのか?それともソフトランディングできるのか?が焦点である。

ゼロコロナによる中国経済の急減速、ウクライナ問題、世界的なインフレ、アメリカの金融引き締め等、複合的な要素が絡み合い、マーケットは大変動している。個人的には2000年から2002年にかけて先進国の株式指数は3年連続で二桁下落したことを思い出す。

2000年から2001年にかけてのITバブル崩壊、2001年9月世界同時多発テロ事件、2002年のサーズ、その後、9.11の報復としてイラク戦争につながっていくわけだが、振り返ると世界経済、マーケットにおいても大変な3年間であった。地政学リスクとバブル崩壊、パンデミックというところも今の状況と似ている。2003年から、その後マーケットは回復したものの2008年リーマンショックや2011年欧州債務危機など、マーケットは上昇と下落を繰り返し、投資家を翻弄してきた。上昇と下落に一喜一憂していては、長期投資の継続は困難である。

下がっている時は、何よりも忍耐が必要である。大きく下落したとしても、適切なポートフォリオ、良質な投資信託であれば、どこかで下げ止まり時間とともに反発していく。もちろんダメな投資信託の場合は、下がったままで戻らない可能性もあるが。

このような世界経済が減速しているマーケット環境においては、やはり資産配分が重要であることを再認識する。ポートフォリオにしっかりと債券を組み込むこと、このような状況下で強い企業を見極めてくれる運用会社、投資信託を選択することが大切である。ただしどんな良い投資信託でもずっと勝ち続けることは不可能であり、上がったり下がったりを繰り返し、長期でみれば右肩上がりとなっていくのである。

それから昨今の円安を気にするお客さまもいるが、円が高くなるまで待って投資をするというのはナンセンスである。長期投資のリターンの大部分は、株式の値上がり益、配当、債券の値上がり、利息であるが投資信託という箱を使って、これらのリターンを複利で運用することが可能となるのだ。

当社のお客さまには申し上げているが、運用期間は生きている限りであり、運用を継続しながら必要な資金を取り崩していくのが良いと考えている。上がったから売却したり、下がって慌てて売却するのでは長期のリターンは得られない。一般的にはそのような未熟な投資家が多いと思うがお金が必要になった時に必要な金額を売却すれば、生きている限り運用を継続することが可能である。60歳の方が100歳まで生きれば40年間運用が可能である。30歳の方は70年である。ウォーレンバフェットは10歳で投資を始めて90歳を超える今も現役バリバリのまさにメジャーリーガーである。

当社にも70歳を超えるお客さまも多数いらっしゃって長期投資を実践している。お客様のご両親、私の両親も長期投資を実践している。

高校で投資教育が始まるようで興味深いが、単に金融知識を持っているだけではダメで長期投資を継続するための忍耐力、強いハートが必要である。もちろん勉強することも良いことであるが、悪いマーケット環境にも耐えられる強い精神力が必要である。残念ながら、メジャーリーガーのようなタフな個人投資家は、なかなかいない。実際に投資の世界のメジャーリーガーを育てることは難しいだろう。

よって、あらためてであるが、私たちファイナンシャルアドバイザーがお客様の長期投資をしっかりサポートしなければならない。そんなことを愛媛に出張中に当社社長と議論し、お客様の不安を少しでもやわらげられる体制を早急に整備していくことにした。当社のお客様に会社としてどのような情報を提供するのか?長期投資を継続していただくためのサービスを準備している。数か月内に準備したいと考えている。


お客さまに関しては、投資に関するご質問などお気軽にご連絡ください。必要であれば訪問しますし、リモートでのミーティングも対応させていただきます。引き続き、よろしくお願いいたします。

2022/03/08

投資を継続すること

2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻して12日が経過。コロナ禍で不安定であった世界をさらに大混乱させ第3次世界大戦というフレーズが聞こえるほどの状況である。

必然的に世界経済と金融市場には大嵐が吹いており、世界株式は一部の原油関連株や兵器関連株などを除き、大きく売られ下げている。当たり前のことであるが、経済もマーケットも社会基盤の上に立っており、戦争によって社会の安定が損なわれれば経済やマーケットに大きなダメージを与える。

現時点でリーマンショックのような金融危機に陥る可能性は低いと考えるが、未だ事態の収束が見えないこと、世界的なインフレやアメリカの利上げ、世界経済減速など複合的な要因が絡んでおり、マーケットは不安定な状態が継続することは間違いない。

独裁者プーチンが一方的に戦争を仕掛けたのに対して、アメリカを含めた西側諸国は意外と無力であり、この問題に直接介入して抑止することができないことが明らかになった。ロシアと近い中国の対応も微妙であり、まさにイアン・ブレマーのいう『Gゼロの世界』である。

ロシアに対する経済制裁によってもプーチンの暴走を止めることは出来ず、むしろプーチンは核抑止部隊を動員するなど核をちらつかせて自身の妄想を完遂しようとしている。世界史に残る大悪党プーチンの戦争がどのような結末を迎えるのか?もちろん私には全く予想が出来ないが、今回のような想定外の事態が起きた場合に個人投資家はどのように考えるべきなのか?

最初に結論から述べたいと思うが、『投資を継続すること』こそが一番大切であると考えている。当社のお客様からも少数であるが以下のような質問を受けることがある。

『一旦、ポートフォリオ運用を解消(売却)して、マーケットが落ち着いてからまた投資を再開したほうが良いのでは?』

私の答えは、NOである。投資を一旦やめてマーケットが落ち着いてからまた再開するというアイデアはなんとなく聞こえはいいが、そんなことが出来れば苦労はしないし、事実そのような都合の良いやり方は不可能である。残念ながら、投資はそんなに単純ではないし、簡単ではないのだ。

投資タイミングを意識してトレードすることは、そもそも投資ではなく投機である。

私たちの考える投資の王道は、適切なポートフォリオを構築したうえで質の高い投資信託を活用し運用を継続すること、BUY&HOLDが基本である。

当社が創業した2006年以降で考えてもリーマンショック、欧州債務危機、東日本大震災、ブレグジット、米中貿易摩擦、コロナショックなど様々な危機がマーケットを襲った。今、思い出しても、そのような危機を乗り越えて投資を継続したお客様はかなり忍耐を要したことは間違いない。忍耐力を発揮し、長期で適切な投資を継続すること、さまざまなリスクを乗り越え、忍耐という代償を払った投資家にリターン(褒美)はついてくる。

最近読んだ世界的ベストセラー『サイコロジー・オブ・マネー』モーガン・ハウセル著に次のように書かれているので紹介したい。

■投資の神様は代償を支払わずにリターンを求める者を嫌う

投資の世界には『株は長期的に保有すべし』という格言がある。

たしかに、これは良いアドバイスだ。

しかし、株が暴落しているときに長期的な視点を持ち続けるのは、とても難しい。

価値あるものがすべてそうであるように投資の成功にも代償が必要だ。

中略 

投資の代償とは、ボラティリティや恐怖、疑念、不確実性、後悔などに耐えることだ。

これらは、実際に投資を始めてリアルタイムでさまざまな問題にぶち当たるまでは、その存在に気づかないものばかりだ。

『投資で成功するには代償が必要である』という認識がないと、タダで何かを手に入れようという心理が働く。それは万引きと同じだ。


当社バリューマネジメントのお客さまは、職業、年収、年齢、投資金額、投資年数、投資経験、リスク許容度などさまざまであり、今回の事態においても感じ方はさまざまであると思う。特に投資経験年数の浅いお客様は、初めての下落に大きな不安を覚えているだろう。投資経験年数の長いお客さまももちろん不安だろう。しかし、不安や恐怖に駆られて投資をストップすることは、賢明ではない。それは避けるべきである。

今回、マーケットの調整にどれくらいの期間を要するか?は誰にも分からないが、マーケットはどこかで下げ止まり、反転し、上昇基調になる。それが資本主義社会であり、マーケットの歴史である。悲観的な情報が多い中では、業績の良い企業の株価も下がり割安となる可能性が高い。このようなピンチはチャンス(投資機会)でもあり、過去の危機においても投資を継続した人だけがリターンを出し、投資をストップした人だけが損失を出したのだ。

あらためて『投資を継続すること』が何よりも重要であることを声を大にしてお伝えしたい。ファイナンシャルアドバイザーとして投資を継続する当社のお客様を全力でサポートし、この危機を一緒に乗り越えていきたい。




2022/01/13

米国金融政策とオミクロン株

 年末年始は久しぶりに家族で横浜で過ごすことができた。

そして1月5日から妻と一時帰国中の息子と3人で早朝便で鹿児島に。個人的に歴史とおいしい料理と酒がある鹿児島は大好きな街である。鹿児島空港到着後、朝からレンタカーで鹿児島市内と桜島と温泉、翌日は知覧特攻会館と武家屋敷を観光し、霧島神社を経由してレンタカー返却のため空港方面に向かっていると、東京の雪で着陸不能となり羽田便が欠航となった。仕方なくレンタカーを延長し、霧島にホテルを予約。

霧島温泉と鹿児島の郷土料理を満喫して、翌日の午前便で帰ることに。結果的に2泊3日の楽しい旅であったが、羽田空港から予想外の事態が待っていた。雪は殆ど溶けていたように見えたが、首都高速の入口は殆ど閉鎖され、羽田周辺は前日からのマヒ状態は解消されておらず大渋滞、大混乱となっていた。

結局、羽田空港から自宅まで車で通常30分のところ4時間超もかかった。急用があった妻と息子は車から降りて電車で帰宅。私は一人閉じ込められた車内であらためて思った。

『桜島と共存する鹿児島と比べて、東京は、なんと脆弱な都市なんだろう。将来は都会を離れて地方でのんびり暮らしたい』と。大渋滞による疲労で霧島温泉の効能も吹っ飛んでしまったような気がするが、私の新年はそんなスタートであった。

さて2022年のマーケットは、どうなるのだろう?

現在進行しているオミクロン株の世界的な感染拡大も懸念材料であるが、個人的には、アメリカの金融政策により注目せざるを得ない。

FRBは3月にテーパリング(量的緩和縮小)を終了し、6月に利上げに踏み切る可能性が高くなってきた。いや、もしかすると3月の利上げの可能性も否定できない。年内3回もしくは4回とのタカ派的な利上げ予想もあり、パウエル議長は、今後のインフレ動向を注視しながら、マーケットと対話しつつ最適な利上げのタイミングを模索していくことになりそうだ。

よって2022年前半のマーケットは、FRBの金融政策を見ながら神経質な展開が予想されることは間違いないのだが、このようにマーケットの上値が重い状況においては、インデックスファンドよりもアクティブファンド(もちろん良質なファンド)が安全であると考える。マーケットが悪い時にどれくらい下値抵抗力を発揮するか?これがファンドの価値であり、ポートフォリオマネージャーの銘柄選択(目利き)がより重要となるだろう。

似たような例を挙げるならば、高度成長期には経済全体のパイが大きくなったため、大した企業でなくとも利益を上げることが出来た。しかし成熟時代となり経済のパイが大きくならない世界では、強い企業と弱い企業の格差はより大きくなる。近年において典型的な例が、GAFAMやテスラ、ネットフリックスに代表される米国テック企業の巨大化であるが、今後も成熟期において強い企業はますます強くなり、弱い企業との格差はより広がっていく可能性が高い。世界では次なるアマゾンやテスラが出てくることは確実で、そのような成長企業を発掘してくれる運用会社を選別していくことが大切である。

格差拡大は企業だけでなく個人や国家にも言えることである。個人も組織も国家にも調子がいい時と悪い時がある。ずっと順風満帆なんてことはありえない。よって悪い時、ピンチにおいて、どのように対処するかが重要であり、その人や組織あるいは国家の価値が試される時なのだ。

2022年の中頃にはアメリカの利上げの方向がはっきりしてくると思うが、アメリカが適切なタイミングで利上げし、オミクロン株を含めたコロナの収束が進むようであれば世界の株式市場は、回復基調に戻ってくる可能性が高いと考えている。

今年は、北京オリンピック、参議院選挙、アメリカの中間選挙などのイベントを控えているが、あまりこれらのイベントはマーケットに影響はないだろう。やはり米国の金融政策とオミクロン株への各国の対応を含めたコロナの動向がマーケット全体に影響を与えそうである。


2021/12/28

アメリカ一人勝ちの要因

今年もあと僅かとなった。 

岸田首相のオミクロンの極端な水際対策や受験生への対応を見てると、想像力が欠如していて正直なところ危ない感じがする。いつまで日本は鎖国を続けるつもりなのだろう? 外国人の入国禁止で支持率が上がったようだが、ワクチンや治療薬、資源を含めて、海外に依存しているのに留学生を含めた外国人は全く受け入れないという姿勢は、いかがなものか。長期的に日本の国益を失っていると考えないのだろうか?アメリカは、無症状の国民を狭いホテルに隔離(人権侵害と思う。)などしないし、外国人である私の息子もアメリカ国民と同じルールで受け入れてくれる。

オミクロン感染が拡大するとアメリカ人であろうと外国人であろうと誰に対しても無料でワクチンを接種する機会を与えてくれる。 日本人は、政府や役人から命令されたことを忠実に守る人が多いが、彼らの指示は的外れで間違っていることが多い。公衆衛生の専門家といわれる人も正しいとは限らないし、盲目的に信用することはできない。

 日本の長期にわたる低迷は、大して能力もない政府や役人、仕事のできない上司から指示されたことに従順に従って、自分の頭で考えて行動する習慣がないことが要因ではないか。

 12月26日の日経電子版記事によると、『世界の株式市場で米国の一人勝ちが鮮明だ。12月24日時点の時価総額上位1000社を集計したところ、2008年の金融危機後で初めて5割を超え、社数でも最多となった。一方、日本企業は5%を割り込み、存在感の低下に歯止めがかからない。』とあった。

 アメリカの一人勝ち、日本企業の低迷の要因は、いろいろあると思うが個人的には、大学教育の違いが大きな要因と考えている。

 先週、アメリカの大学に留学する息子が一時帰国した。3日間狭いホテルでの強制隔離から自宅に戻った息子にアメリカの現状、大学や授業内容、教授、友人などボストンでの留学生活について詳しく聞いた。

 息子もそうであるが、アメリカの大学生はとても良く勉強する。勉強しないと単位が取れず、成績が悪い学生は容赦なく教授から他の大学への編入を強いられる。高い授業料を払ってもクビになるのである。実際に息子の友人らも授業についていけず編入する人も少なくないようだ。日本と違ってアメリカでは成績の悪い学生は、留年ではなく、リストラされる。だから死に物狂いで勉強する。 特に試験前は朝から晩まで食事をする時間も惜しんで勉強するため、息子も夏から5キロ体重が減っていた。

息子は試験中、さすがに深夜12時には寝るようであるが、ルームメートのアメリカ人は朝3時過ぎまで勉強しているらしい。それでもなかなか良い点が取れるわけではないらしい。 アメリカの大学生は、大学4年間で徹底的に鍛えられ、企業に入る時点で即戦力となる。アメリカの優良企業は、即戦力の学生しか雇わない。企業は、日本のような横並びの新入社員教育はやらない。入社してから育てるような非効率なことはしない。アメリカの企業は、学校の成績だけでなくその人の人物像、インターンの実績など多面的に評価して、会社に価値をもたらす可能性の高い人材のみ雇用する。

日本のような就活はなく、学生は企業に自分を売り込み興味のある企業にインターンのオファーをする。アメリカの学生は、勉強と並行して長期の夏休みを利用して積極的に企業にインターンする。勉強とインターンの両立が必要となるため、日本の大学のように簡単に卒業は出来ない。 講義は実践的で教授の質も高く、民間企業で実務経験のあるプロが指導する。

例えば息子の受講するファイナンスの授業は、ステートストリートやシティバンク、ヘッジファンドでプロとして運用経験のある教授が学生を指導するため、机上の勉強ではなく、実践的で面白いらしい。教授がアメリカの優良企業5社を提示し、学生は、少人数のグループに別れ、各チームは、5社から2社を選ぶ。息子のチームは、テスラとフォードを選び、それぞれの企業のビジネスを徹底的に調査比較して、どちらに投資するべきか議論し、意見を戦わせる。

 学生は、大学が保有するデータをクラウドからダウンロードすることが出来る。財務諸表や決算書、アナリストレポート、サプライチェーン、ESGスコアなど徹底的に企業を比較分析する。少人数のチームのメンバーで役割分担し、テスラとフォードのビジネスの違いを明らかにしていく。息子は、テスラとフォードのサプライチェーンを調べたようだが、各チームメンバーが調べた内容を議論し、最終的にどちらに投資するべきか決定し、皆の前でプレゼンをする。しかもプレゼンは本格的で学生は、ビジネススーツに着替えネクタイをして運用会社のアナリストのように教授や学生の前でプレゼンするようだ。 教授は、各チームのプレゼン内容を多面的に採点し、問題点を指摘する。

私は、息子のチームの分析とプレゼン内容を実際に見せてもらったが、正直なところ、そのレベルの高さに驚いた。そして、こんなレベルの高いことを大学生がやっているアメリカが強いことは当然なのかもしれないと感じた。 全体的に日本の大学生は、アメリカの学生と比べると勉強量が足りないと思う。息子と話していると私も当時の自分が恥ずかしくなる。 日本は、大学受験で疲弊して、大学に入ると勉強しない。多くの学生がアルバイトとサークルで必死になって勉強していない。当然親も同様だったから、子どもたちに勉強しろとは言えない。私も娘に勉強しろとは言えなかった(笑)

 学生のレベルも低ければ、当然であるが大学教授の質もアメリカと比べると低い。もちろん日本にも素晴らしい教授もいると思うが、少数だろう。日本の大学教授の多くが民間企業での実務経験もなければ成功体験もないから、大学における学びが社会で役立つ知識とリンクしていない。別物なのだ。講義は実践的でないし、今の変化の激しい世の中についていけてないから、大学が社会で真に役に立つ人材を育てることは困難である。そして必然的に企業に教育を任せることになる。日本でも社会人が専門領域について深く学ぶためビジネススクールに通っているが、アメリカの大学は、4年間でビジネススクール並みのことはやっている印象である。

 日本企業は、新入社員研修と称して入社してから横並びの人材を育てる。これでは、平均的なありきたりの人材しか育たない。当然であるが企業にとって即戦力ではなく、生産性は低い。アメリカ企業の強さは、アメリカの大学で鍛えられた個人の強さによるところが大きい。もちろんアメリカも格差があるし、日本にはないさまざまな問題を抱えているし、日本のほうがアメリカより素晴らしい面もある。しかし、これまで会ってきた多くの留学生やアメリカ人は、「アメリカで一番素晴らしい場所は、大学である。」ことを認める。アメリカの大学とアメリカ企業の強さは強く結びついていることは間違いないと思う。

2021/11/26

ラジオ出演しました!

先週、愛媛に出張後、土曜の朝からお客様と北条カントリークラブでゴルフをした。その後、南海放送のラジオ番組【友近ママの魔法の引き出し】の一コーナーにファイナンシャルアドバイザー中浜伸二としてゲスト出演させていただいた。番組の内容も良く分からないまま、ご縁と思い、オファーを引き受けてしまった(笑)

セミナーなどで人前で話す機会は多いほうであるが、ラジオの生放送は、初めてでなかなか面白い体験であった。芸人友近の母、友近ママの質問に私が答えるという形であるが、あっという間に15分が経過した。ファイナンシャルアドバイザーはどういう仕事なのか?どのような経緯でファイナンシャルアドバイザーになったのか?これまでの歩み、そして今後の夢について率直な気持ちをお話しし、とりあえず無難に終えることができた。

ラジオでお話ししたが、私の社会人生活30年は、苦難の道であった。私自身、どのように様々な厳しい局面を乗り越えてきたのか?正確には思い出せないが、逆境において結果的には諦めなかったこと、転職、独立してファイナンシャルアドバイザーという天職につくことが出来たことが一番大きかったと考えている。

投資の神様ウォーレン・バフェットは、『人生は雪玉(スノーボール)作りに似ている。大切なのは雪玉を作るに適した長い坂を見つけることさ』と言っている。

長い坂というのは、自分の仕事かもしれないし、趣味やライフワークなのかもしれない。人生において興味のある仕事や趣味、ライフワークを持っている人は、雪玉(スノーボール)が年々大きくなっていく。これはお金のことだけではなく、人間関係や信用などにも言えることである。


バフェットの長年のビジネスパートナーであるチャーリー・マンガーは、世界を代表する投資の賢人である。97歳にして現役の投資家であるが、彼の言葉を私はいつも心に刻んでいる。

『投資は簡単ではない。簡単だと思うのは愚か者である。』

若い時から現在まで70年以上、世界の第一線で投資に真剣に向き合っているチャーリー・マンガーの言葉は非常に重いものである。

一方、多くの人が投資をゲームや金儲け、ギャンブルのように考えており、安易に株を売ったり買ったりしている。またネット上の情報をもとに流行りの投資信託を買っている。そんなやり方で成功するほど投資は簡単ではない。

だからこそ私たちファイナンシャルアドバイザーの存在価値があると考えている。本当に価値ある情報はネット上に出てこないのだが、多くの人が安易にネットに溢れる情報を信用してしまうのだ。特にマーケット環境が良い時は、問題は顕在化しないこともあるが、長期的には自己流の投資は勝つ見込みのないゲームと考えるべきである。

長期投資は、簡単ではない。投資家もアドバイザーもチャーリー・マンガーの言葉を真摯に受け止め、謙虚であるべきである。

BOSTONで感じたこと

7月2日から10日まで夏休みを取り、息子が留学するボストンを訪問。息子に会うこと以外、特に計画もないまま滞在中はボストン近郊で過ごすことにした。 アメリカは、ウィスコンシンを訪問して以来3年ぶりであるが、東海岸に関しては、随分前にニューヨークを旅して以来でボストンは私も妻も初めて...