2017/11/20

下手を固める

先週、宮崎にダンロップフェニックストーナメントを観戦しにいった。もちろん、松山英樹選手のプレーを見るためである。

昨年も狭山で開催された日本オープンを見たのだが、また体が一回り大きくなった印象であった。丸二日間ずっと松山の組についていったため、何度もテレビに映っていてゴルフに全く興味のない娘に笑われてしまった(笑)

さて松山英樹は、腰痛でショットが万全ではなかったが、やはりそのプレーは抜きんでていた。3日目一緒にラウンドした全米オープン覇者、ダンロップ2連覇のケプカ選手と並んでも肉体的に全く引けを取らないばかりか、松山のほうがより強靭なことが一目で分かった。日本人離れした肉体と正確無比なスイングを作りあげ、進化し続けている松山は、今最も輝いている日本人である。アメリカPGAツアーで通算5勝。2017-2018シーズンこそはメジャー制覇が期待されるが、世界を相手に堂々と戦う彼の一挙手一投足を見ていると、私自身も自然とモチベーションが上がった。

さて本題である。ゴルフをやったことのある人は、一度は聞いたことがあると思うが、ゴルフ用語に『下手を固める』という言葉がある。

つまり間違ったスイングで練習すればするほど悪い癖がつき、やればやるほど下手が固まってしまうということことである。

私自身、20代前半でマレーシアに駐在して、身分にそぐわないが数年間は毎週のようにゴルフをする機会に恵まれた。もし当時、いいコーチに教わっていたら今頃とんでもないことになっていたと思うのだが、当時は漠然と自己流でゴルフをやって下手を固めてしまった。
インド人コーチにならったりしたのだが、思うように上手くならずに解雇したり(笑)

あれから20年近くたつが、何事も基本を身につけて、正しい考え方で長期で実行しなければ上手くいかない。遅まきながら、ゴルフに関してもコーチに習い少しづつ上手くなってきたと思っているが、悪い癖の修正は難しい。もっと早くコーチの言うとおりにするべきであったことは間違いない。

資産運用においても同様である。最近多くの方をコンサルティングしているが、若い人たちは柔軟性があるし、頭も柔らかいし、アドバイスを素直に聞いてくれる人が多い。たまに頭ガチガチの若者もいるが、全体的には若者は素直である。もちろん年齢を重ねている人でも柔軟な発想ができる方も多いのだが、全体的には資産運用も自己流でやって下手を固めている中高年の人が実に多い。全くやっていない人より自己流で下手を固めている人ほど、やっかいである。

ゴルフでいえば、基本が全くなってないのに、今すぐ上手くなりたいと言っているようなものである。『どのクラブを買えばいいのか教えてくれ』は、『どの商品を買えばいいのか教えてくれ』と同じである。

資産運用もゴルフもそんなに簡単ではない。それどころか実に難しいのである。ゴルフが上手い人は、それなりに基本をしっかり学んで、日々トレーニングしているからこそ、うまいわけで、どんなプロでも最初から上手いわけではないし、トレーニングを怠ればすぐに駄目になる。多くのプロゴルファーもコーチをつけている。資産運用は、肉体を鍛える必要はないが、考え方と忍耐力をまなぶ必要がある。

ゴルフも資産運用も若い時にしっかりとした基本を身に着けた上で長期のビジョンを持って取り組むことが大切である。資産運用で下手を固めている40代、50代の方に対するアドバイスは、40代、50代で初めてゴルフをする人に対するアドバイスより難しいかもしれない。本人が下手を固めていることに気付いてもらうことが第一歩であるが、資産運用の場合は、ゴルフと違ってすぐに下手を固めていることが見えにくいため、より難しい。

資産運用で下手を固めている人に対するアドバイス、なかなか悩ましい問題である。

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