2019/11/11

ゴーイングコンサーン

先日、3連休を利用して鹿児島を観光した。たまたま、滞在中、鹿児島のメインイベントおはら祭りとアーケードで焼酎を試飲する焼酎ストリートというイベントが開催されており、街が賑わっていた。

焼酎と黒豚と枕崎の鰹そしてさつま揚げが美味であった。霧島、世界遺産の仙厳園や桜島、知覧特攻平和会館や武家屋敷、指宿の砂むし温泉、開聞岳を周遊した。桜島の噴火が最近やや活発化しており、先週、噴煙が過去最高の5500mまであがったとのこと。鹿児島の皆さんは桜島の火山灰との共存は日常であるが、旅行者からすると生活が大変だと感じてしまうのだが、そんな事も含めても鹿児島という街はあまりある魅力があり、再訪したいと感じる街である。

夏以降、長崎、愛媛、松本、青森、山口、福岡、鹿児島、愛媛と出張や観光で訪れた。
その町の郷土料理を堪能したり、その土地の方と話したりして、あらためて日本の地方都市は個性的で魅力的であると感じた。もっともっとキャッシュレスや外国人の受け入れの工夫をすれば海外観光客をさらに呼び込めるはずである。地方都市が元気にならなければ、日本経済は活性化しない。今月は、宮崎、来月は富山を訪問する予定である。

さて、本題であるが、いつの日からかもともとなのか分からないが芸能人やタレントに全く興味がないため、スポーツ番組とニュース番組、ネットフリックス以外のプログラムを見なくなった。だから芸能人やタレントなどどうでもいいのだがチュートリアル徳井氏の悪質な事件には個人的にも腹が立つ。私に限らず、まじめに働いてちゃんと納税している人であれば誰でも怒りがこみ上げてくるはずである。

それにしても世の中には安易に節税対策のために法人を設立している人が多いことに驚かされる。芸能界などでは個人事業の売り上げが2000万円を超えると法人設立をすすめられる人が多いらしいが実に愚かな話である。個人的にはサラリーマンの節税目的の不動産投資と同様に浅はかだと思う。

芸能人に限らず2000万円程度の売り上げで法人を作るメリットは、全くないだろう。では売り上げが5000万円の芸能人であればメリットがあるかというとさまざまな事を考慮するとメリットはないと思う。特に雇用する社員がいないのであれば個人事業主としてやったほうがいいに決まっている。そんな当たり前のことをアドバイスしてくれる人もいないのかもしれない。

法人を経営するということは想像以上に大変なことである。勉強もしていない芸能人に会社経営できるほど世の中は甘くない。節税目的の会社が発展するはずもなく、どこかで計算通りいかず失速して終わるだけだ。徳井氏の会社も時間の問題だろう。特に芸能人やタレントのように浮き沈みの多い世界であれば個人事業主のほうが給与を決める必要もないためフレキシブルに活動できるはずである。社会保険や税務処理などの負担も法人と比べると小さく、もちろん青色申告や専従者の雇用も可能である。

上場した経営者らが、みんな揃って資産管理会社をつくることにも多少の違和感があるが、経営者による資産管理には経済効果やそれなりの意味はあるだろう。一方で経営も何も分かっていない芸人が節税のために会社を作るということは、もうやめたほうがいいだろう。

経営に無知であればあるほど誰かに騙される可能性は高く、結局は余計なことはしないで個人事業主として活動して税金を払ったほうが良いと思う。

そもそも会社はゴーイングコンサーン(永続)が前提である。永続を前提としない事業であれば個人事業としてやるべきである。

少しでも節税したいという気持ちは理解できなくもないが、安易な節税方法などはなく、しっかりと払うべき税金を払って、税引き後のお金を運用して増やしていくことが王道ではないか。

当たり前であるが成功している人は稼いで、成功している会社は、利益をしっかり出してきっちり納税しているのだ。残念ながら納税意識が低く、安易な節税策に走る個人や会社が成功する見込みはないし、中途半端な人に限って節税に過剰に反応するのである。

税引き後のお金を長期投資でしっかりふやすといった意識を持っていただきたいものだ。


2019/10/31

日本の未来

恥ずかしながら私の高校時代は、毎日、野球の練習に明け暮れ、日々の勉強時間は、ゼロであった。高校入学から2年間以上は自宅で勉強することはなかった。野球の練習で疲れはて、帰宅するとご飯を食べてお風呂に入ってすぐに寝ていた。土日も休みなしで野球の試合と練習という日々。今、考えれば部活ってなんなんだろう。プロ野球選手になるわけでもないのに。

高校3年の最後の夏の大会が終わって、ようやく大学受験のため猛勉強をはじめたものの、これまでのつけは重くなかなか成績は上がらなかった。年明けにラストスパートで追い込み奇跡的に大学に入学したものの、大学に入ってもほとんど勉強のスイッチは入らなかった。習慣とは実に怖いものだ。

今思えば勉強に関していうと貴重な時間を無駄に過ごしたということだろう。そんな青春の日々も懐かしいが、私の学生時代(高校~大学)は1986年~1993年、まさにバブルがピークに達して崩壊する寸前であった。世の中もなんとなく浮かれていて私自身も何も考えずに生きていた。本当に愚かな学生だったことは間違いない。

高校3年間、野球に打ち込んだことは、良き思い出であり、体力や精神力を養う意味では素晴らしい経験であったが、一番吸収力が高い時期に野球以外のことをしなかったことはもったいなかった。後悔したところで今更どうにもならないし、完全に自分が悪いのだが、学校の授業が面白くなかったことも、勉強に対するモチベーションが上がらなかった大きな要因であった。もちろん少数であるがいい先生もいたし、いい授業もあった。

しかしながら学校の授業に興味を持ったり、楽しかったいう印象は、ほとんどなかった。
多くの授業がテストのための勉強で退屈だったからだろう。

今、年齢を重ねて若い人に接する機会も多いのだが、私の考える理想的な教育とは、学生時代のうちに社会に出て稼ぐ力(人的資産)を高めること、つまり労働力を養うことが最大の目的だと考えている。生きていくためには稼がなければならないのだ。

その点では日本の高校、大学、また受験制度などは全く人的資産を高めるということに貢献しているとは思えないのだ。息子は高校生の時にカナダの高校に1年間留学したが、日本の授業と違ってディスカッションやプレゼンなど実践的で役に立つから、授業がとても面白いと目を輝かせていた。日本では見たこともない目だった。分からないところは、先生に聞きに行くと丁寧に教えてくれるし、通知表を見ても先生のコメントから子どものことをとても良く見てくれていることが伝わってくる。テスト結果だけでなく生活態度や授業に参加する姿勢をとても評価してくれるのだ。授業も日本のようにクラスはなくて大学のように興味のある授業を自主的に選択する。各クラスは10名程度でそれぞれが授業にしっかり準備をして参加する。

一方で日本の高校は教科書の暗記とテストの繰り返し。社会人経験のない先生らの授業は教科書をただ解説しているだけで全体的に退屈だったようだ。

日本とカナダの高校に通った息子は迷うことなくカナダの高校のほうが良いと考え、アメリカの大学に進学した。世界各国から集まった留学生らもアメリカの学生も必死で猛勉強しているので彼らに負けたくないという気持ちが強いようだ。今年、ゴールデンウィークに大学のキャンパスを見学したのだが、休日にもかかわらず多くの学生が一生懸命勉強する姿を見て、日本が心配になった。

もちろん日本にも優秀な大学生はたくさんいるし、いい学校も先生もいると思うのだが、全体的に日本の学生は、大学受験で疲弊して、大学に入るとバイトと遊びに精を出して勉強しない。私も典型的にそうだった。学生だけでなく多くの大学教授の講義もしょぼい。
私と逆で勉強しかしていない教授が多いから、つまらないのだ。アメリカでは、勉強ができるだけでは評価されないそうだが、日本では勉強ができることを評価しすぎではないか。バランスが悪いのだ。

日本は、ただでさえ少子化で学生の数が減っているわけだが今も私の頃とさほど変わらず大学時代に本気で勉強をする学生は少ないため、当然の結果として、人的資産が高い若者は少ない。日本全体として稼ぐ力は弱く、国際競争力は低下し、国力は低下する。

『アベノミクス』とか『黒田バズーガ』とか政治家らの言葉に踊らされ、未だに期待を寄せている人もいる。そんなものは幻想で国の成長にほとんど寄与しないことにそろそろ気付くべきだろう。大衆迎合的な政治家とそれに期待する国民という構図は日本だけではないが、長期的には各国の財政を悪化させ未来の人たちは、大きなツケを払わされることになるだろう。

GDPが成長しない日本、つまり付加価値を生み出せない日本人の給料は、ざっくりいうとアメリカ人の半分程度になっているのではないだろうか。中国は、政治的にも社会的にもさまざまな問題を抱えていることは確かであるが、都市部に住む中国人は、経済的に平均的な日本人よりも豊かになったことも事実である。

残念であるが日本を代表する企業ソニーの平均年収は、910万円でフェイスブックの年収2600万円と比較すると約3分の1程度というのが現実なのだ。

ソフトバンクの孫さんが危惧しているように、このままいくと日本の未来は絶望的だろう。若い人だけでなく私たち大人がもっと危機感を持って頑張らないと、沈んでいくことは確実である。特にこれまで安泰と考えられてきた大企業も世の中の変化に対応できないと危ない。私の見る限り大企業で比較的調子が良い企業の多くは、経営者が優れている。ワンマン経営者も多いかもしれないが意思決定のスピード感が典型的なサラリーマン社長と違う。ミスもあると思うが、とるべきリスクをとっているからこそ、リターンを得られるのだ。

当たり前であるが国や会社、政治家に多くを期待したところで、何も変わらない。誰かに期待するのではなく一人一人が自立してやるべきことをやるしかない。

初の自国開催ワールドカップで初めてBEST8に進出したラグビー日本代表は、ONEチームとなって日本に感動と希望を与えた。

そして先週、日本で初開催されたPGA、ZOZOチャンピオンシップでツアー82勝となる優勝を果たしたタイガーウッズに敗れはしたものの見事に2位となった松山英樹の気迫溢れるプレイは圧巻であった。

『諦めない気持ち』と『ハードワーク』こそが未来を切り開いていくことを証明してくれた。

若い時に頑張らなかった私にはまだ余力がかなり残っているはずだ。まだまだ自分の仕事で頑張って日本を少しでも明るくしたいものだ。

ラグビーとゴルフを観戦して、ちょっとモチベーションが上がっている中浜です。

2019/10/08

健康を考える

大企業に勤務する皆さんは、健康保険組合が非常に充実しているため、毎年定期的に健康診断を実施していると思うが個人事業主や専業主婦の方、零細企業の経営者やその家族は、健康診断をしていないケースもあるようだ。車検を受けていない車のように危険である事は言うまでもない。健康診断が好きな人は、なかなかいないと思うのだが、医療技術の向上で癌なども早期発見すれば完治するケースが多く、老若男女問わず健康診断は大変重要である。

当社はファイナンシャルアドバイスの会社であるが、当然、お金よりも健康のほうが大切だと考えている。心身ともに健康であることが最優先であり、健康は、お金で買うことはできない。

当社も定期的に人間ドックを受診しているのだが、私自身の健康状態は、意外にもほとんど問題ないものの、若い頃と比べるといくつかの数値がやや悪化しており、その都度、看護師さんや栄養士さんから指導を受け、反省し、生活習慣を改善させるべく努力をしているところだ。

昨日も健康診断結果を片手に『やっぱり暴飲暴食って良くないんだね。』というと妻に『今頃気づいたの?』とあきれられたが、日本という国は美味しい食べ物やお酒がありすぎるため、健康意識をしっかり持っていなければ実に危険な国である。

うちの息子は小さいころから高校1年生までお菓子を良く食べていたが高校2年の時にカナダに留学して以来、全く間食をしなくなった。夏休みに一時帰国してもお菓子は食べなくなった。アメリカでも全く間食しないため、高校時代の体形そのままである。

中浜的には、息子が間食をやめた理由は、海外は日本ほどお菓子などが美味しくないためだと考えている。息子は、食べることにさほど生きがいを感じているわけではなく、別のことに生きがいを持っているのだろう。

最近の私は知らず知らずのうちに美味しいものや美味しいお酒を飲むことに一番の生きがいを感じ、全国の居酒屋を巡っていたのだが、それが一番の生きがいでは駄目駄目だと思う。

理想的にはラグビー日本代表にとってのワールドカップのように、もっと熱くなれる何かを一番の生きがいにしたいものだ。そのあたりをもう一度じっくり考えてみたい。そして今更ではあるが『健康』についてもっと学び、自分自身が健康管理をしっかりして、人生を楽しんでいきたい。

*親友が送ってくれた銘酒 東洋美人壱番纏(いちばんまとい) もったいなくてまだ飲んでない。


2019/10/06

世界一お金の使い方が上手い人

世界経済の減速懸念からマーケットは不安定な展開が続いている。このような局面を何度も経験しているが、私自身も一喜一憂はしないものの決して気持ちのいいものではない。投資経験が長いお客様にとっても同様だと思うし、投資経験の浅いお客様はマーケットが下落すると不安になると思う。しかし、こればかりは慣れていくしかない。マーケットは短期では上がったり下がったりを繰り返しながらも中長期では成長してきた。資本主義社会の本質である。

長期投資で成功するためには、このような局面を何度も乗り越えていかなければならない。リスクがあるからリターンが生まれる。リターンの源泉は、リスクなのだ。

もちろんお客様の性格やリスク許容度(年齢、資産、収入)によって、感じ方はさまざまであるため、アドバイザーとしてはその人に合った対応が必要である。弱気になって感情に任せて途中で運用をやめるのは最悪である。その人にとって適切なポートフォリオであればBUY&HOLDで運用を継続することが大切である。

独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)として10年間以上にわたって、お客様と向き合ってきた。最近、感じていることの一つは、お金に対する適度な執着は資産形成にプラスになるものの、あまりに執着が強すぎるとお金に振り回され、幸せになれないということである。逆にお金に全く執着がない人は、残念ながらお金は貯まらないケースが多いため、『適度な執着』が良いと感じている。

当社のお客様の多くの方と議論するのだが、ある程度、資産形成に成功している人は、いい意味で『お金が好きな人』が多いと思う。それ自体はとてもいいことなのであるが、決してお金が目的となってはならない。あくまでもお金は目的のための手段である。

最近、ネットフリックスで『天才の頭の中 ビル・ゲイツを解読する』という3部構成のドキュメンタリーを見たが、世界有数の大富豪であるビル・ゲイツとメリンダ夫人が財団を通じて世界の様々な問題を解決するために奮闘しているリアルな姿が印象的であった。この番組を見る前は世界一の大富豪が引退して、老後に悠々自適に財団を運営していると思っていたのだが、全くそうではなかった。世界を最適化するためにその頭脳を駆使し、誰よりも勉強し、深く思考し、苦悶しながらハードワークしているのだ。

最近、世界一の富豪の称号はアマゾンのジェフ・ベゾスに譲ったが、世界一お金の使い方が上手な人物はビル・ゲイツであると感じた。長らく世界一の富豪として君臨し、そして今度は、その巨額の財産と天才的な頭脳を駆使して世界を最適化する。研究だけする学者と違って、実際に行動して世界を変える。人類史上ビル・ゲイツのような人物は、初めてだろう。世界一の投資家バフェットがゲイツ財団に自身の財産の多くを託すことを決めた理由は、彼に任せることが世界にとって一番いいと確信したのだろう。

ドキュメンタリーには、バフェットも出演しており、非常に貴重なプログラムであるため、興味のある方は是非見て欲しい。LINEでアメリカ留学中の息子にも勧めたら、『もう見たよ』とそっけない返信があったが、どうやらアメリカでも話題のドキュメンタリーのようだ。

我々、庶民にビル・ゲイツの真似をすることは不可能であるが、お金を稼いで資産を作るだけではなく、資産を有効に活用することで人生を豊かにするところまで意識することが大切である。資産形成は重要であるが、お金に振り回されてはいけない。マーケットに一喜一憂して資産運用をやめるのではなく、生きている限り資産運用を継続していただき、長期で成長させながら、必要な資金は、『運用しながら取り崩す』というスタンスをとってほしい。

ところで最近、ネットフリックスに一時の勢いはないが、このようなドキュメンタリーが配信されると、なかなか解約できないなと個人的には思った。


2019/10/03

マイナス金利とインデックスバブル

そもそも金利とは経済における体温計のようなものである。

世界経済とりわけ先進国における低金利状態は、ビジネスがなかなか儲からない状態、人間の体に例えると低体温症といってよいだろう。日銀の黒田総裁は就任以来、持続的な物価上昇率2%になるまで異次元緩和を続けると明言していたが、未だに持続的な物価上昇の気配は全く見られない。最初から分かっていたことであったが金融政策で物価を上げることは不可能であった。

日本は世界で前例のないくらい長く続いたデフレ(持続的に物価が下がる)状態からは、脱却したものの物価上昇2%の目標達成は、現在の潜在成長率から考えると少なくとも10年は不可能だろう。(一生無理かもしれない。)急激な円安による輸入物価の上昇、コストプッシュ型のインフレがあったとしても経済の好循環による持続的な物価上昇とはならずあくまでも一時的なものである。

個人の可処分所得(物価を考慮した実質所得)がなかなか伸びない状況でのインフレは、消費者にとって望ましくないため、経済成長率に見合った物価上昇が望ましい。よってマイナス金利もしくは低金利下の現状は、マイナス面も多く受け入れがたいものの日本経済の現状(実力)に見合った金利水準であり、ある意味仕方ないのかもしれない。銀行をはじめとする金融機関にとってはつらいが、巨額の借金を抱える国は救われているという構図である。日銀の異次元緩和は、ファイナンシャルリプレッション(金融抑圧)によって国を救っているという側面があるのだ。

新興国はまだまだ経済成長の余地はあるが先進国を含めた世界経済全体でみれば人口増加も鈍化しており高度成長期は終焉した。低成長の先進国と高成長の新興国と合わせて世界経済成長率は、3%~3.5%強がいいところだろう。中国のGDP成長率の推移と急速な少子高齢化は、高度成長の終焉の象徴で10%を超える成長率を達成した2010年代初頭をピークとして、現状6%前半にスローダウンしており、米中摩擦によってさらに減速することは避けられない。

このような世界経済の環境下において、全ての企業の株価がずっと右肩上がりで上昇していくことは不可能である。だからと言って個人が大した調査もしないで思いつきで個別銘柄を買う行為は極めて危険で、投資ではなく単なるギャンブルである。

経済が成熟すると強い企業と弱い企業の格差はより鮮明となる。高度成長期のように経済のパイが大きくなる時は、頑張った人も頑張っていない人も給料が上がったが、成熟した経済においては、みんなの給料をあげることは不可能なのだ。

個人の資産運用において、このような背景を考えると世の中でよく言われているようなインデックスファンドを買えばよいといった安易な運用方法は、実に危険である。質の悪いアクティブファンドよりは、いいかもしれないが、ベストチョイスではない。リーマンショック後の2009年のようにすべての株が下がっている局面ではインデックスファンドは有効であるが、今は違うと考えている。

私の現状認識であるが日銀やGPIFを含めた機関投資家のみならず個人投資家も思考停止したようにインデックスファンドに群がり、まさにインデックスバブルと言っていい状況である。マイナス金利でお金の置き場所がないことからインデックスファンドが受け皿になったと考えている。マイナス金利の副作用の一つであるがゾンビ企業を生み出す傾向がある。金利によって救われている生産性の低い企業の株式がインデックスファンドを通じて買われており、株価が業績と乖離して割高に放置されている株式が多いのではないか。これがインデックスバブルの正体である。例えば東証一部に上場する企業は2000社を超える。TOPIX(東証株価指数)に連動するインデックスファンドは、時価総額で加重平均されているが2000社超の株式に投資しているということである。個人的にはコストが安いとしてもTOPIXを買いたいとは思わない。インデックスを買うなら、日経225のほうが良い。

言うまでもないが世界経済は、非常に厳しい局面を迎えている。今こそ運用会社の実力差が出る局面であり、ファンドの選択と長期投資の継続が重要である。良質なアクティブファンドをコアとした最適な運用プランをお客さまに提案していきたい。

2019/09/19

人生で一番楽しかった飲み会

国際社会では、あまりにも、いろいろなことが起こりすぎている。どう考えても混乱の時代であり先行きは不透明である。しかし、どんな時代であれ、どんな世界であれ、自分が信じる道をしっかりと歩んでいきたいものだ。

さて近年、日本では働き方改革が声高に叫ばれている。仕事だけではなく人生をもっと楽しむという意味ではいい方向と思うが、政府や会社に言われる前にそもそも働き方は自分自身で決めるべきものである。私自身は2007年に独立して以来、働き方は自分で考えて、その時の状況に合わせて柔軟に働いている。やるときはやるし、休む時はしっかり休むということである。

当社のお客さまは、基本的に忙しい人が多い。よって平日に合うのは難しい人も多くアポイントが一件もない日も結構あるのだ。そんな時は、平日でも旅に出たり、友人とゴルフしたりして仕事をしない日も結構ある。土日は基本的には休んでいてお客様にお会いすることはないが仕事のメールや電話はかかってくることもある。だから基本的には土日もオフという感覚はないのだ。海外旅行中であっても肉離れで歩けない時もメールや電話での対応は可能であるため、実に便利な世の中である。

平日も通常は夕方5時くらいには仕事を終えるため、仲の良いお客さんと夕方5時から飲みに行くこともある。よって実働時間はかなり短いほうである。多くの会社員の皆さんのようにオンとオフという概念はなく、中浜伸二としては常にオンであり、仕事も遊びもいつでも全力投球している。

そんな私も来年2020年オリンピックイヤーで50歳を迎える。まさか自分が50歳になるとは未だに信じられないのだが、こればかりは仕方がない。年を取ると時が過ぎるのは早いのだ。この半世紀を思い返すといいことも悪いこともあったが、概ねいいことのほうが多く、まさに人生とはマーケットととてもよく似ている気がする。これからもたくさんいいことがあることを期待してポジティブかつアクティブに生きていくつもりである。ファイナンシャルアドバイザーとして長期投資をしっかりとサポートしてお客さまの人生が豊かになるように貢献していきたいものだ。

さて22歳の娘が今年4月から、証券会社に就職し、今まさに社会の荒波に揉まれている。朝4時過ぎに起きて日経新聞を読み、注目記事をノートに貼って毎日、レポートにまとめている。さまざまな資格取得の勉強をさせられて、本当にかわいそうに思う。日本の大企業には、頭の固い人が多く未だに軍隊のような会社が実に多いように思う。もう少し時代の変化に対応して柔軟性を持てばいいと思うのだが。良くも悪くも娘は日本有数に過酷な会社に入ってしまったことは間違いない。悪戦苦闘しながらコツコツと壁を乗り越えていけば徐々に未来が開けるはずである。同期入社で耐えられなくて、やめる人も多いみたいであるが娘には3年間は何とか頑張ってほしいと願っている。しかし駄目なら無理をしないで転職することもありである。娘は、社会人として日々成長していることは確かである。

18歳の息子はアメリカの大学に留学中。勉強が忙しくて、せっかくアメリカにいるということでゴルフバックを買ったものの、ゴルフをする暇も余裕も全くないらしい。息子の様子は基本全くわからないが、娘同様に悪戦苦闘しつつ、日々成長しているはずである。

子供たちが成長して、自分の足でそれぞれの人生をしっかりと歩き始めている。私自身も経営者としてファイナンシャルアドバイザーとして、まだまだ成長できると考えているし、一生頑張るつもりであるが、息子の留学費用を払い終えれば、親としての大きな役目が終わると考えている。年をとるのは嫌だけど4年後をとても楽しみにしている。

話は変わるが子供たちが遊んでくれないので大学時代の友人に声をかけて、5人で山口市の湯田温泉に集まった。関東から3人、大阪から1人、福岡から1人であった。私自身は卒業以来27年ぶりの訪問であった。私の大学時代の記憶は曖昧であるが、山口の街並みを歩きながら友人らの話を聞くうちに様々な記憶が蘇ってきた。正直なところ昔は、山口は田舎で遊ぶところがなく退屈な街だと思っていたのだが、久しぶりに訪れた街の景色や空気、お世話になった方や友人らとの再会そして瓦そばなど郷土料理と日本酒(特に東洋美人は美味しかった)も最高で27年ぶりの山口は素晴らしい街だった。若い頃はなぜその魅力に気付かなかったのだろう。街が変わったこともあると思うが、おそらく自分が未熟だったからだろう。

それにしても9月14日土曜日17時半、山口市の湯田温泉にある居酒屋だんだん茶屋での飲み会は、間違いなく私の人生で一番楽しい飲み会だった。

翌日、5人でレンタカーを借りて下関の唐戸市場(おそらく西日本最大の魚市場だろう。)でお寿司やフグの刺身を食べた。それから関門海峡を渡って福岡で待つ友人3人と合流するために博多に向かった。当然、博多の夜も盛り上がり、深夜に長浜ラーメンを食べて激動の3日間の同窓会は終わった。同級生たちがそれぞれの街でそれぞれの立場で頑張っていることにいい刺激を受けた贅沢な3日間であった。

2年後の2021年秋にだんだん茶屋での再会を約束して、それぞれの日常に戻っていった。



2019/09/07

お客さまと会食

昨晩、お世話になっているご夫妻(お客様)と当社がお世話になっているレストラン、ラー・エ・ミクニにて会食させていただいた。いつもながら料理もワインも美味しくて楽しいひと時であった。

お二人は、私と同世代で創業間もない時期から10年以上にわたって家族の大切な資産運用を任せていただき、以来とてもいいおつきあいをさせていただいている。

ご主人がつい最近、米大手IT企業を退職して、今アメリカで注目されているユニコーン企業の日本法人代表に就任した。非常に能力が高く、努力家で人間性も素晴らしい彼が経営する会社は、これから日本において急速に存在感が高まることは間違いない。どんな成功をするのか注目したい。

当社のお客様は各業界で活躍されている方が多いが、彼の実力は突出しており、将来どこまでいくのか実に楽しみである。彼の新たなチャレンジに私自身もワクワクしているし、自分ももっと頑張ろうと大いに刺激を受けている。

お客さまの資産運用をサポートし、いい関係を長期で続けることなくして、当社のビジネスの未来はない。引き続き、お客様の資産運用・管理について全力でサポートしていきたい。

2019/08/07

日本を元気にできるか?

全英女子オープンで優勝した渋野日向子選手が帰国して次の目標について聞かれ、『来年の東京オリンピックで金メダルを取って日本を元気にしたい!まだ出れるかわかりませんが』と笑顔でコメントした。

プロゴルファーという自分の仕事で日本を元気にしたいという若者、本当にすごいとしかいいようがない。自分の20歳の時を考えると・・・。

娘や息子と同世代の20歳の若者の力強く明るい言葉に日本の未来に大いなる希望を感じた。

日本の若者は本当に凄いのだ。

レアルマドリードの久保、メジャーリーグの大谷翔平、NBAの八村塁らの活躍は、世界を驚かせると同時に間違いなく日本を元気にしており、スポーツ界の未来は実に明るいと感じている。もちろんスポーツ界だけではなく将棋の藤井君も凄いのだが。

ではビジネスの世界はどうだろう?スポーツ界で若者の活躍が目立っているがビジネス界ではまだまだ若者がいきいきと活躍しているとは言い難いのが現状である。むしろ才能のある若者らを無能なおじさん達がつぶしているような気もしないでもない。

マーク・ザッカーバーグが大学時代にFacebookを立ち上げたように、ビジネスにおいてもそもそも年齢は関係ない。スポーツ同様にITやAIの時代には、若者のほうが優れている可能性は高い。今後、ビジネス界にも渋野選手のように世界を驚かせる日本人が出てくるはずである。日本を元気にする若者がどんどん増えてくれば、日本の未来はより明るいものになるだろう。孫さんや柳井さんが一番目立っているようでは、まだまだダメなんだと思う。

さて私自身のフィールドであるマーケットであるが8月に入ってかなり不安定な動きが継続しており、株式市場の下落に驚いている人も多いと思う。しかし適切なポートフォリオを維持している人は慌てる必要はない。このような局面ではじっくりと静観することが大切でじっと耐えることが将来のリターンを生み出すのである。

私自身も微力ながら、ファイナンシャルアドバイザーとしてお客様の資産運用・管理に貢献し、お客様を元気にすることで、少しでも日本を元気にしたいものだ。

最後にここ数年やや調子を落としている松山英樹プロにも来シーズンこそPGAで優勝そしてメジャー初制覇で世界を驚かせ、日本を元気にしてほしい。

2019/07/30

あたりまえのことをやる

ファイナンシャルアドバイザーとしてお客様の資産運用・管理をサポートしているが、日本においてもますます経済格差が拡大していることを実感している。
相続や贈与以外で自力で億単位の金融資産をつくった人の多くは、資産運用でお金を増やした人である。収入が高くても、税金で手取は半分になるため、預金だけで1億貯めるのはなかなか難しい。(たまにいますが。)

お金を貯める方法は、以下の公式から明らかである。

資産形成=(収入ー支出)+(資産×運用利回り)

①収入を増やす ②支出をコントロールする ③資産運用で増やす のいずれかである。

まず①収入を増やす ためには、人的資産を高める必要がある。人的資産とは稼ぐ力と言い換えても良いだろう。これまで勉強した知識や経験をベースに労働した対価として報酬を受け取るイメージである。

そして②支出をコントロールする であるが、これには限界がある。支出を削りすぎると生活に支障をきたしてしまう。メリハリをつけて身の丈に合った賢い支出をすることが望ましい。人的資産を高めるような支出は、賢い支出である。収入が高くても身の丈に合った支出が出来ていない人は、実に多く賢い支出をすることが資産形成の大きなカギである。

③資産運用で増やす であるが、残念ながらまだまだ資産運用でお金を増やしている人は日本では少数派である。当社も創業から13年が経ち資産運用を10年以上サポートさせていただいているお客様も増えてきた。10年前にご提案した株式型投信の基準価格は、倍以上に成長している。資本主義社会は、さまざまな課題を抱えながらも、現時点ではこの仕組みにとって代わるものはない。よって資本主義社会において世界経済が成長する限り、広義の株式市場は、上昇していく。とるべきリスクをしっかりとって、お金を働かせるべきである。

資産形成で成功している人(お金持ち)が必ずしも金融知識を持っているというわけではない。当たり前のことをたんたんと実行している人が資産運用においても成功している。

当たり前のことが出来ていない人が多い世の中であるがゆえに、当たり前のことが出来る人の価値がより高まっている気がする。

収入より多くの支出をしなければお金は、あまる。あまったお金をまっとうなやり方で金融市場で運用すればいいだけなのだが、この当たり前のことが、未だに実践されていないことは残念であると同時に実に不思議である。

当社のお客さまには老後に2000万円ではなく、長期投資で1億円超を目指していただきたい。

2019/07/10

ポートフォリオから外せない中国企業

本日の日経新聞朝刊に中国ITが内陸にシフトしているという記事があった。ひと昔前であれば中国内陸と言えば、上海や深圳のような沿岸部と比較すると貧しい農村のイメージが強かったが、この10年で中国の景色は一変した。

米中貿易摩擦で減速感のある中国経済であるが、金融自由化の波とハイテク企業の台頭が追い風となり、短期ではデコボコしながらも中長期では安定的な成長を続けていく見込みである。

このような環境下、個人投資家は、歴史的に金利の低い債券よりも高い配当が得られる株式投資を中心にポートフォリオを構築するべき。債券投資は、長期的にはインフレ調整後のリターンで株式のリターンに大きく劣後する可能性が高い。また世界における中国企業の存在感が高まっており、株式ポートフォリオから中国企業を外せなくなってきたのが現状である。国や地域で銘柄を選ぶのではなく、国や地域に関係なく価値(利益)を生み出す企業の選別が重要であるが、テンセントやアリババは世界を代表する企業に成長した。

世界の中心軸は米欧からアジアにシフトしており、80年代の日本の台頭が日米貿易摩擦を生んだように2010年代の中国の台頭が米中貿易摩擦を生んでいる。日本はバブル崩壊で失速して現在に至るが、中国はどうなるのか?注目である。

世界の運用会社は、中国語が堪能で現地に人脈を持つアナリストの育成が急務である。
指数に連動するインデックスファンドよりも企業を訪問して丹念に銘柄を選別する質の高いアクティブファンドがより重要になると思う。

今後も米中の激しい覇権争いから目が離せないが、真に価値ある企業の株価は今後も上がっていくことは間違いない。

2019/06/04

時間を味方につける

投資タイミングを気にする多くの人に、是非見てほしい動画。

キャピタル・グループ  ウェブサイトから Time ,not timing


2019/05/30

長期投資では、株価下落を悲観する必要はない

令和時代がスタートして日本も含め世界株式市場は、冴えない状況が続いている。これまで堅調であった米景気にも陰りが見られ、利上げの雰囲気は消え、米長期金利も低下し、為替もやや円高で推移している。米中貿易摩擦に加え、メイ首相辞任に伴うイギリスの   『合意なき離脱』リスクも高まってきた。短期的に見れば、どう考えても株式市場に明るい材料はあまり見当たらない。

しかしながら悲観してみたところで、何の解決策にもならない。長期投資においては現在のような株価下落を悲観する必要はなく、たんたんと自分のやるべきことに集中するべきである。

世界一のアクティブ運用会社、キャピタルグループのレポート『長期投資の着眼点』にもあるが長期的な視点に立てば、株式市場は上昇時期は、下落する時期よりも長く、長期的には投資家に果実(リターン)をもたらしている。下落局面を悲観することなく、むしろ追加投資のチャンスと捉えるべきである。

人生においても良い時と悪い時があるが、投資においても同様である。正しい方法で長く継続投資すれば時間とともに、いい方向に向かっていく。この本質をしっかりと頭に入れて感情を一定に保つことが大切である。

2019/05/29

確定拠出年金の賢い活用法2

今日は、お世話になっているクリニックがお休みであるため、昨日に続いて確定拠出年金について考えてみたい。

資産運用は、【運用金額】【運用利回り】【運用年数】の3つで決まるのだが、確定拠出年金に関していえば、運用金額と運用年数は、制度によってあらかじめ決まっているため、運用利回りだけが決まっていない(不確実)ということである。資産運用において運用利回り(リターン)を決定づける要素は、次の3つである。

【銘柄選択】【投資タイミング】【資産配分】

確定拠出年金は、皆さんの毎月の給与から積み立てられるため、投資タイミングは、あまり関係ない。銘柄選択に関してもかなり制限があるため、結論をいうと確定拠出年金の運用利回りは、資産配分で殆ど決まるということだ。

資産配分、英語ではアセットアロケーションというが、これによって運用利回りの大部分が決まるのだ。確定拠出年金制度(会社によってかなり違うものの)において、これも大きな問題であるが選択できる投資信託のラインナップが限られており、本当にいい投資信託(特にアクティブファンド)が採用されていないことが多いのだ。よっていいアクティブファンドがメニューにない場合は、コストの安いインデックスファンドを中心にポートフォリオを組み立てる必要があるのだ。

さて資産配分は、どのように決めるのが正しいのか?

投資の世界でよく言われているのが、100-年齢=株式の比率という公式である。

つまり30歳の人は、100-30=70であるため株式:債券=70:30
   60歳の人は、100-60=40であるため株式:債券=40:60
といった具合である。

この公式の根拠は、若い人ほど働ける期間(稼げる期間)が長い、つまりリスク許容度が高いため、リスクの高い株式の比率を高めても良いという意味である。60歳の人は、働ける期間が短いためリスク許容度が低いためリスクの低い債券を多めにするということである。

人的資産と金融資産のバランスが考慮されており、実に合理的な考え方である。最近、5年間のマーケットを見ると、全体的に株式市場が堅調であった一方で、アメリカの利上げなどによる金利上昇で債券価格は下落した。株が上がって債券が下がった局面で経験の浅い投資家は、債券を売って株を買ったほうがいいと考えがちであるが、これはやってはいけない行為と言えるだろう。株が上がると債券が下がること(逆相関)で全体的なリスクを抑えているわけで、これこそが分散投資の効果である。

個人もGPIFやイエール大学基金のように基本ポートフォリオを決めて、それを維持していくことが資産運用で成功する秘訣である。

ただし昨日のブログに書いたように、日本やドイツなど一部の先進国ではマイナス金利という異常な状況が続いており、つまり先進国の国債などの投資妙味がないことを踏まえると上記の公式はあくまでも一つの目安とする程度が望ましいだろう。個人的に私自身の基本ポートフォリオは、株式:債券=100:0である。(リスクが大きいため、くれぐれも真似をしないでください。)

私自身は、定年退職がなく、健康であれば生きている限り収入があるため、運用資産が一時的に大きく下落しても追加投資できると考えている。株式の下落リスクを十分に理解したうえで株式100%と決めている。

当社のお客様にご提案しているポートフォリオは、その人のリスク許容度を見極めたうえで110-年齢=株式もしくは場合によっては120-年齢の場合もある。私と同様に100%株式という方もいる。特に若いうちは、日々の価格変動など気にしないで、長期的にリターンが期待できる株式中心の基本ポートフォリオを考えるべきである。

ちなみにここでいう株式とは個別銘柄ではなく、適切に分散された株式型投資信託の意味である。(続く)

2019/05/28

確定拠出年金の賢い活用法1

来週4日から3日間、お客さまである大手広告代理店で確定拠出年金(401K)セミナーの講師を務めさせていただく。まだまともに歩ける状態ではないが、低周波の電気治療のリハビリに通い、左足の治療を進めているところだ。

さて確定拠出年金に関しては、当社でも年金制度を導入し、私も上限の毎月55000円を世界株式の投資信託1本で積み立てている。平均寿命が延びて人生が長くなった今、確定拠出年金制度を上手に活用することは大きな武器となるだろう。定年年齢も徐々に65歳~70歳に引き上げられる結果、確定拠出年金の運用もそれに合わせた設計に変わっていくと思われる。

将来の人生設計において大変重要な制度にもかかわらず、確定拠出年金に関してアドバイスする人は殆どいない。偽FPのような人はいるが、真のプロフェッショナルはほとんどいないのが現状である。これは確定拠出年金のセミナー講師をやっても経済的なメリットがないことも影響していると思う。

当社のお客様には長年、確定拠出年金の運用についてサービスでアドバイスをさせていただいているが、最初から上手に運用している人はまずいない。みんな誰かに聞いて適当に商品を選んでいるだけで運用戦略が全くないのだ。

まず最初に確定拠出年金の運用は、個人で取り組んでいる資産運用とポートフォリオを一体化させることが基本と考えている。(本当に運用が分かっている人は、その必要性はない。)つまり個人の資産配分と確定拠出年金の資産配分を一本化することで、自分の基本ポートフォリオが完成するのである。

例えば公的年金(GPIF、残高約150兆円)の基本ポートフォリオは、以下のとおりである。立派なホームページがあり、全ての情報がディスクローズされているので、見てほしい。

公的年金の基本ポートフォリオ
国内株式25% 国内債券35% 外国株式25% 外国債券15%

最新の運用状況も確認できるが2018年度第3四半期は、昨年末の世界的な株価下落によって14兆円超の損益となっている。このような状況になるといつも野党の政治家などが騒ぎ始めるのだが、リスクを取らなければリターンは生まれない。2001年運用開始以来、現在までの累積の収益は、56.7兆円で資産残高は、150兆円。年率+2.73%の運用成績となっている。2018年第3四半期の下落で運用成績は冴えないものの、長期投資によって56兆円を稼いでいるのだ。

ちなみに公的年金の目標利回りは3.2%程度であるが、驚くことに基本ポートフォリオにおける株式の比率は50%である。近年のマイナス金利の影響で国内債券35%の部分、金額で約50兆円の運用資産からは、リターンは殆ど期待できないため、株式をポートフォリオにしっかりと組み込まざるを得ないのである。

マイナス金利の国内債券を買わざるを得ないのは国民の共有財産である公的年金のジレンマであるが、個人は何もリターンが生まれない国内債券に長期投資する必要性は全くないのだ。それにもかかわらず多くの人が国内債券をポートフォリオに組み込んでいる。実にもったいないのである。

個人は、国内株式 外国債券 外国株式の3つの資産クラスで基本ポートフォリオを構築するべきである。これがまず基本である。(続く)

2019/05/26

資産運用を始めるタイミング

人生初の左足ふくらはぎの肉離れで殆ど歩けないため、ブログを更新することにした。

長年にわたって個人投資家にアドバイスをしてきた経験上、資産運用を始めるタイミングはとても重要であると考えている。資産運用を始めるタイミングを間違えてしまうと、預金不足から資産運用を継続できないからである。

私の反省点でもあるが、当初、資産運用は早く始めたほうが良いと考えていた。しかし、それは資産運用の現場を長年経験した今、間違いであったと最近、思いなおしている。

20代の若いビジネスパーソンが私のところに資産運用をしたいと言ってくる。理由を尋ねると、なかなかお金が貯まらないから、何らかの形でお金を積み立てたいという理由が殆どである。つまり、ひと昔前の財形貯蓄の代わりのようなものだ。

一見、素晴らしい心構えかつ取り組みのように思うのだが、内実は、一部のよほど精神力の強い人を除いた多くの若者は、数年間積み立てを継続した後に預金不足から投資信託を解約して資産運用を継続することが困難となることが多いのだ。

これはお金が貯まらない人の典型例であるが、何年か積み立てをしてはお金が足りなくなって投資信託を解約する結果、長期投資が継続できないため、いつまでたってもお金が貯まらない悪循環に陥ってしまうのだ。

ごくまれに積み立て投資を継続できる若者もいるが、月々に数万円の積み立て投資を何年か継続したところで大して運用益も期待できない。NISAがどうこう言う前に仕事を一生懸命やったほうがいいと思う。積立投資を勉強のためにやる意義は全くないとは言えないが、正直なところ大して勉強にもならない。ある程度まとまった金額を運用することで経済効果が期待できるし、しっかりとリスクをとることで勉強にもなるのだ。

まとまったお金がない人は資産運用よりもまずは仕事に集中して、しっかりと預金するべきである。必要な預金を確保した上で個人的には、当社のお客様の多くがそうしているように1000万円以上の金額で運用をスタートするのが良いと思う。

さて当社のお客さまはビジネスパーソンとして活躍されている方が多いが、資産形成に成功してきた人にはある共通点がある。それは、若い時から仕事を一生懸命やっていること、無駄遣いをしないこと、つまり身の丈にあった生活を送っている人達である。

たまたま、うちの娘は、初任給と5月の給料が銀行口座に振り込まれてニコニコしてスマホのアプリで銀行口座の残高を確認しているが、そのような感覚は大切で、収入と支出を管理することで預金することが可能となるのだ。

最近、お客様になった30代の女性は、一生懸命仕事してきた結果、ふと気づくと30代半ばで3000万円近い預金が貯まっていた。社会人12、3年目で自力でこの数字は本当にすごいことである。

さすがにゼロ金利下で預金がだぶつき運用の必要性を感じていた頃にお会いし、当社に運用を任せていただくことになった。彼女は、とても仕事ができる人であることは間違いないが、社会人生活10年以上にわたって、預金の習慣が出来ている。このような人は資産運用を始めても途中で中断することなく継続することが容易なのだ。BUY&HOLD、正しい方法で長期投資を継続できるため、将来的に大きなリターンを獲得することが可能となるのだ。

そもそも仕事に集中しているため日々の株価などの値動きには全く一喜一憂することがない。リスク許容度に見合ったポートフォリオ案に従ってたんたんと運用を実行している。彼女にとって資産運用は、これまでやってきた預金と同じ感覚であると思う。

彼女のような人は、日本ではまだまだ少数派であることは間違いないが、当社においては近年、彼女のようなお客様が徐々に増えており、新しい時代の成功者のモデルだと考えている。証券会社に入社した娘にも当社のお客様のように経済的に自立した人になってほしい。よって資産運用するよりもまず、しっかり預金をする習慣を身に着けることをすすめている。これが資産運用で成功するための一番の近道だから。

ひと昔前のお金持ちのイメージは、成功した経営者、医者、弁護士など年収が高い人のイメージかもしれないが、これからの時代は貯めた預金を元手に長期で運用できる賢明な投資家となるかもしれない。

2019/05/08

エドワードジョーンズ社



10連休を利用して、12日間、息子が留学するウィスコンシン州に妻と旅行してきた。息子は、大学入学前のプレスクールに通うため、アップルトンという人口が10万人にも満たない小さな街に住んでいる。

滞在中、日本人は、留学生以外全く見かけなかった。どこに行っても『アップルトンに何しに来たのか?』と聞かれるくらい日本人は珍しいようであった。

シカゴからマディソン(州都)に飛行機で飛び、マディソンから、Uberで2時間くらい北上してようやく到着したのだが、典型的な車社会のアメリカの田舎町で、街を歩いている人は、いない。人が歩く街の設計になっていないのだ。ただウィスコンシン州は、もともとドイツからの移民が多い地域で、ビールやチーズがおいしくて行ったレストランもレベルが高く、私の知っているアメリカの食事とは全く別物であった。ラストベルトと呼ばれる地域に隣接しているものの、人々の暮らしは非常に豊かで全米の中でも失業率が低い地域だそうだ。白人が多く、かといって会う人会う人外国人に対してフレンドリーで、治安も良い印象を受けた。最近、治安が最も悪いとされるデトロイトなどとは一線を画している豊かな州なのである。ウィスコンシン大学マディソン校があるマディソンも訪問したが、こちらもアカデミックでモダンな街でヨーローッパ風のおしゃれなカフェやレストラン、ショップが数多くあり、非常に活気に溢れた雰囲気であった。日曜日にもかかわらず大学のキャンパス内は、大学生がカフェやレストランでパソコンを開いて、真剣に勉強していたのがとても印象的であった。

こんな素敵な街が中西部にあったのか?とびっくりした。さて前置きが長くなったが、息子の住むアップルトンという小さな街を散策しているとEdward Jonesの看板を見つけ、思わず飛び込みで事務所を訪問した。残念ながらファイナンシャルアドバイザーの方は、不在であったがアシスタントの女性とお話することができた。

エドワード・ジョーンズ社は、セントルイスに本社があり、全米に1万店舗以上ある証券会社であり、ピーター・ドラッカーの書籍などでも良く紹介されている知る人ぞ知る世界で称賛されている証券会社である。

写真の事務所も他と同様、ファイナンシャルアドバイザーが一人、アシスタント一人で運営されている。アップルトンにあるこの店では、お客様350名程度を一人のアドバイザーが担当しているそうだ。

当社バリューマネジメントのビジネスにおいて参考とした証券会社であるが、実際に訪問してみてローコストで一人のアドバイザーの生産性が高いことが容易に想像することができた。

昨今、日本の証券会社もようやく無駄な店舗を縮小、再編するなどして、従来の営業体制を見直ししているが、エドワード・ジョーンズのファイナンシャルアドバイザーは、一人事務所においてアドバイザーがかかりつけのドクターのように責任をもってお客様に寄り添い、転勤などもなく長くいいおつきあいをしているのである。

当社のビジネスも日本とアメリカの違いはあるものの、エドワードジョーンズ社のいいところは積極的に見習っていきたい。バリューマネジメントも2006年創業以来、素晴らしいお客様に恵まれ、最初の店舗はエドワードジョーンズにも負けない成功を収めていると思う。次の店舗をどのように育てていくのか?が今後の当社の課題である。思いがけず世界一の証券会社をアメリカの田舎町でみつけて、いい刺激をもらった。

2019/04/13

新しい時代のスタート

今からちょうど30年前、平成元年4月に私は、高校を卒業し地元松山を離れ、山口で大学生活をスタートした。今振り返っても、この1989年は、大激動の年であった。

1月に昭和天皇の崩御、6月には天安門事件、11月にベルリンの壁が崩壊し、その後の東西ドイツ統一、ソ連崩壊そして冷戦終結に突き進んでいくのであった。1989年を起点として、世界は想像をはるかに超えるスピードで激動していく。2000年初頭からの新興国の急成長、先進国の少子高齢化、ITそしてAIの目覚ましい進歩によって、世界の景色は一変。今後もこの流れは止まりそうもなくますます加速していくだろう。

さて残すところ2週間あまりで平成が終わり、令和時代の幕開けとなるわけであるが、この記念すべき年に娘は、大学を卒業して、この4月から大手証券会社に就職し、社会人としての第一歩を踏み出した。

そして息子は高校を卒業し、アメリカの大学に留学するため、生まれ育った横浜を離れ、先週一人で旅立っていった。二人ともいつのまにか成長して、大人になり、それぞれの道で新たなスタートを切った。

そんな我が家にとっても2019年、令和元年は大きな節目の一年となりそうである。

私個人としてもファイナンシャルアドバイザーとしてこれまで通り、お客様の資産運用をしっかりとサポートしていくと同時に、投資教育のような新たなチャレンジもやっていきたいと考えている。

人生で最も大切なことの一つは、心身ともに健康であること。健康で豊かな人生を送るためには、ある程度の経済力が必要である。若い時にしっかりとお金の基本を学んでおけば将来、経済的に困る可能性は低くなるだろう。

日本では残念ながら資産運用を体系的に実践している人は殆どいなかった。実際は今もかなり少数派であるが、当社のお客様のように長期的な視点で運用をする人もいる。
多くの大人がお金の運用をどうしていいか分からないため子供たちは、家庭でお金の教育を受けることは不可能である。せいぜいムダ使いをしてはいけない程度の教育である。

家庭でも学校でも会社でも資産運用を学ぶ機会がなかったため、日本では長期投資で成功する人は皆無であった。高度成長期は、郵便局と銀行に預けておけば良かったため、株式投資は、馬券などギャンプルと同じ扱いであった。

一方、10歳で投資を始めて今なお現役で世界一の投資家となったウォーレン・バフェットがいるアメリカには、資産運用で人生を豊かにする人たちがたくさんいたのであった。

息子は、中学一年生、11歳の時にお年玉やお祝いでいただいたお金を原資にして私の指導の下、資産運用を始めた。今年で投資生活7年目になるが、世界株中心のポートフォリオ運用を継続しており、概ね年率6%のリターンを挙げている。まだ18歳であるが息子曰く『老後にお金を必要とするまで保有する方針』のため、これから50年近く運用可能である。

もちろん息子自身がこれから稼ぐ力を身につけなければならないが、将来、稼いだお金を自分で管理するという点において、息子は困ることはないだろう。人生はますます長くなっていくが多くの人が資産運用に関しては短期志向で長期のビジョンを持っていない。長い人生において経済的な安心を得るためには資産運用は大きな武器となる。

令和時代においても、一人でも多くの賢明な長期投資家を育成していくことが私のミッションである。

2019/02/04

継続すること

何事においてもそうであるが、つくづく投資においても継続することは何よりも強いと感じる。長期投資を続けることには様々な障害があるのだが、それらの障害を乗り越えて、正しい方法で続けていくことが大切である。私は200名近いお客さまの資産運用をサポートしているが、基本的に当社のお客様はストイックな人が多く、毎年あるいは毎月、継続的に追加投資を実行している。ただ世の中はストイックな人ばかりではない。継続するためには仕組みが必要である。

当社のお客様は自動積立投資(給与引き去り)で投信積立をしている人も多いが、ご自身で毎年一回ある時期に大きな金額を証券口座に入金して、追加投資を実行する人もいる。(かなりストイックな皆さまである。)

毎月運用する方法と毎年一回でどちらがいいということはないのだが、全体的には毎月自動積み立てをする方が手間がなく継続的に投資が実行できているようだ。資産運用を始める際に運用方針として毎年運用する金額を決めたにもかかわらず、結果的に追加投資を継続できない人もたくさんいる。人間はそれほど意志が強くないのだ。追加投資が実行できない場合、当然であるがそのお客様の資産は、なかなか増えていかない。アドバイザーとしての私の課題でもある。

お仕事を退職した人に関しては、追加投資は基本的に難しいが、現役で仕事をして収入のある方は、毎月あるいは毎年、継続的に投資を実行するべきである。とはいえ忙しい人も多いため、よほど意志の強い人以外は、自動積み立てによる積み立て投資をお薦めしたい。ちなみに私も妻もさほど意志が強くないため長年、投信積立を実践しているし、これからも仕事をする限り、ずっと続けていく予定である。

持っている資産(ストック)は一括投資すべきであるが、これから受け取る給料やボーナス(フロー)は、積立投資をしたほうがいいかもしれない。そんなことを考えていたら、お客様(30代前半の女性)から積立投資をはじめたいというメールをいただき、明日そのサポートに伺う予定である。彼女は、ストイックで仕事においても活躍しており、着々と資産形成を進めている。将来、お金持ちになることは確実で、これからがとても楽しみなお客様の一人である。

2019/01/31

バリューマネジメントとは?

お客さまの資産運用をサポートして13年目に突入した。

最も長くサポートさせていただいているAさんで13年、最も短い人は昨日、運用を開始したBさんでまだ1日である。
13年運用したAさんと運用を開始したばかりのBさんでもちろん投資経験の違いがあるものの、長期投資に関する考え方は全く同じで、運用金額、運用利回り、運用年数の3つで将来価値が決まるということである。

長期投資において重要なことは目標利回りに沿った資産配分と銘柄選択(投資信託)である。投資タイミングは、資産配分と銘柄選択ほど重要ではなく、長期で運用することで複利効果を最大限享受することが大切である。また運用途中で税金を繰り延べるために投資信託を活用することも長期的にはリターンの差別化につながる。

資本主義社会が続く以上、広義のマーケットは値上がりしていく。倒産した企業は、マーケットから退場し、元気な企業がマーケットに参入してくるからだ。特に長期投資においては、個別銘柄に対する投資よりも投資信託を活用するほうがよい。どんな優良企業でも栄枯盛衰があり、企業の命よりも個人の命のほうが長くなっているからだ。あのGEでさえNYダウ工業株30種の基準を満たすことが出来なくなって採用銘柄から除外されたことは記憶に新しい。

どんな優良企業でも個別銘柄に対する集中投資はリスクが大きい。これまで大丈夫だったからと言ってこれからも大丈夫だとは限らないのだ。東京電力や東芝をみるとわかりやすい。長期分散投資によって、マーケットの変動リスクを軽減することで投資をより長く継続することが出来るのだ。

さて前置きが長くなったが最近、新しいお客さまも増えてきたので当社の社名バリューマネジメントの由来について書いてみたい。

人間は誰でも『人的資産(ヒューマンバリュー)』と『金融資産(ファイナンシャルバリュー)』という二つの資産(バリュー)を持っている。

『資産』の定義は、『お金を生み出すもの』であるが、人的資産は、稼ぐ自分自身であり、金融資産は、預金、債券、株式、投資信託などである。

若い時は、金融資産は少ないけれど人的資産は高く(長く稼げる)、年を取ると人的資産は低下(稼げる時間が短くなる)するため金融資産でカバーするといった具合である。
人的資産の低下を金融資産でカバーするために、資産運用が重要なカギを握っている。
預金は名目では減らないという安心感はあるものの、人生が長くなった今、あまり長く放置していると実質的な価値が下がるのである。

お客様の大切な二つのバリューをマネジメントするお手伝いをすることが当社の仕事である。それにしても最近、お客様に中浜さんが死んだら担当はどうなるのか?とよく聞かれる。若い人ではなく年上の方からも聞かれる。大きな金額を運用するので当たり前といえば当たり前であるが、まだまだそんなに簡単に死にませんよ。

2019/01/24

お金は手段

資産運用の仕事に携わり、日頃からお客様のお金や人生に対する考え方や価値観に接している。

お金と上手につきあっている人は、お金はあくまでも手段であり、目的ではないことを理解している。お金を殖やすこと、お金を貯めることが目的となってしまうと実に寂しい。

お金は人間の体に例えると血液のようなもの。人生においてしっかりとお金を循環させていくことが大切でゼロ金利の預金に置いておくだけでは世の中にとって何の役にも立たない。当面必要なお金は預金して、当面、使わないお金はとるべきリスクをとってしっかり運用するべきである。

特に日本人は、老後のために貯めたお金が減るのが怖くて、なかなか使えないという人が多いように思う。節約や堅実であることは素晴らしいことであるが、何事も行き過ぎはよくない。

サッカーでも守り一辺倒ではダメで攻撃がなければ勝利することはできない。もちろん攻撃一辺倒でもダメで理想的には、バルセロナのサッカーのように攻撃と守備のバランスが大切である。

個人の1000兆円近い預金は明らかに日本経済の低迷の一因となっている。この預金の大部分は高齢者が保有しているのだが、ゼロ金利で何も生み出していない。そればかりか長期的には物価上昇に負けて実質的に目減りしている。

貯蓄から投資という掛け声のもとNISAや確定拠出年金を活用する取り組み自体は否定しないが、小手先のやり方で本質的な金融教育がなされていないため、大人も子どもも、未だに『NISAは得なのか?』『ふるさと納税は得なのか?』というレベルから抜け出せないように思う。

もちろん人生においてお金を稼ぐことお金を貯めることは大切なことである。私自身若いころはお金を稼ぎたいという気持ちが人一倍強かった。そういう気持ちも必要だと思う。しかし、お金のために仕事をしているレベルでは人より抜きんでた成果を出すのは不可能だと思う。お金を稼ぐために仕事をするのではなく、価値ある仕事の対価としてお金は支払われるからだ。大して価値がない仕事にお金がついてくることもあるが、その仕事は、長くは続かない。

誰か(人、企業、社会)の役に立つ価値ある仕事がお金を生み出すという当たり前のことを学校でも子どもたちに教えるべきである。価値ある仕事をできる能力を養うために教育がある。有名大学に入ることが目的となっては駄目で何を学ぶか?どういう生き方をするのか?ということがより重要になってきた。少なくとも高度成長期からバブル崩壊に至る日本では大した価値がない仕事でも成り立った面があると思う。これからは違う。

さて高3の息子が4月から渡米し、9月からアメリカの大学に入学することになった。息子には4年間、勉強頑張るだけでなく、その先の事もしっかりと考えろとアドバイスしている。自分自身といえば高校3年の時、何も考えていなかったのだが、時代が変わったからそうしろ!と(笑)

娘も4月から大手証券会社で社会人としてのスタートを切る。お客さまの大切なお金のアドバイスをする大変な仕事である。娘には、お金のためではなく誰か(人、企業、社会)のために役に立つ価値ある仕事をしてほしい。

2019/01/16

ファイナンシャルアドバイザーとして

先週、『ボヘミアン・ラブソディ』を見たら、クイーンが聞きたくなってグーグルホームを購入した。テクノロジーの進化に驚く毎日であるがファイナンシャルアドバイザーとして最近、感じていることを書いてみたい。

2007年にファイナンシャルアドバイザーとして独立して以来、今日までお客様の資産運用をサポートしてきた。この12年は、長期投資という観点から見ても決して平坦な道ではなかった。

特に100年に一度の金融危機2008年のリーマンショックや2011年の東日本大震災、そして欧州債務危機に市場は翻弄された。考えてみれば実に厳しい12年だった。そんな時代をともに乗り越えてきた全てのお客様に対して、感謝の気持でいっぱいである。

2019年1月現在の世界経済も決して安泰とは言えない状況である。米中貿易摩擦に代表される米中の覇権争いは、激しさを増している。しかしながら5年後10年後もデコボコはありながらも世界経済は成長を続ける。今後も世界経済が成長するという大きな趨勢に変化はなくマーケットは成長を続けるのである。

さて私自身ファイナンシャルアドバイザーという仕事のおかげでお客様とアドバイザーという関係以上の素晴らしい方々にお会いできたことは、私の人生において大きな財産となっている。もちろんお客様の大切なご資産をお預かりする仕事は簡単な仕事ではないが、年齢、性別、職業、国籍に関係なく素晴らしい皆様にお会いできることは、とても幸せなことである。

基本的に私には定年も転勤もない。健康でいられる限り、あるいはお客様から担当変更の申し出がない限り、一生涯にわたってお客様を担当させていただくつもりである。

若い時は、ビジネスで成功して大金を手にして、仕事はやめて世界を旅しようなどと思っていたが今は違う。お客様の資産を守ることが私のミッションであり、責任である。人生をかけてこの仕事を続けていきたいと考えている。

お客様とマーケットとしっかり向き合いつつも、自分自身も人生を楽しみたい。公私を区別するのではなく必要な時に働き、遊ぶときは遊び、休みが必要な時にはしっかり休むように自分自身をマネジメントしていきたいものだ。

そのためには、一にも二にも健康が大切である。私自身、30代半ばに大病をして生死をさまよった嬉しくない経験がある。間違いなく人生最大のピンチであったがそこを乗り越えたおかげで今の自分があると考えている。ファイナンシャルアドバイザーとしてお客様を長く担当するためには自分自身が健康でなければならない。もちろんゴルフをするにも釣りをするにも旅をするにもお酒を飲むにも健康でなければ楽しくないのだ。

超一流のスポーツ選手が自己管理を徹底しているように、アドバイザーとして自己管理は欠かせない。

最近は若いお客さんも増えて『中浜さんが死んだらどうするんですか?』と聞かれることも多くなった。当たり前であるが、お客様をサポートするために若いアドバイザーの育成も必要である。個人として頑張るだけではなく、サービスを次世代にバトンタッチしていかなければならない。まだまだやるべきことがたくさんあるのだが、優先順位を間違わないようにコツコツと一歩一歩進むしかないと思う。

さて長期投資を成功させるということは、そんなに簡単なことではない。マーケットは右肩上がりではないし、少なくとも短期的な動きはランダムで思うようには動かない。時間が必要だし、じっと我慢する忍耐力が必要である。もし簡単だったら誰でも成功できるわけで、簡単ではないからこそ、成功した時のリターンが大きくなるのだ。何事においても成功するためにはリスクをとることが欠かせない。リスクをとらない人にリターンはないのだ。長期投資においてとるべきリスクをとる人を一人でも多く増やしていくことが、現時点で私の考える最善の投資教育である。

2019/01/09

下落局面における心構え

昨年末から現在に至るマーケットの急落は、全ての投資家にとって非常に厳しい局面である。

残念であるが、長期投資においてこのような局面を避けることは不可能であり、長期投資家は、今こそ『忍耐』を発揮しなければならない。これまでのところ、リーマンショック(世界金融危機)ほどの厳しさではないものの2000年初頭のITバブル時に匹敵する大きな下げとなっている。特にこの10年の世界経済をけん引してきたハイテク株の下げは大きく世界一の時価総額を維持してきたアップルは、米中貿易摩擦や中国市場の減速によって株価が急落し、昨日時点で時価総額トップをアマゾンに譲り、世界4位に後退している。

アップル、アマゾン、グーグル、フェイスブック、テンセントなど近年、急ピッチで上昇してきたハイテク株が売られ、これらの企業の寄与度が高い世界株価指数の下落は投資家心理を悪化させ、好調な企業の株価も押し下げ、マーケット全体に波及した。

もちろんトランプリスクも甚大で投資家心理を悪化させているのだが、本質的にはここ数年のハイテク株の値上がりは急ピッチであった。きっかけはトランプかもしれないが、株価が上がりすぎた反動による下落という面が大きいのではないか。

GAFAに関しては現代の東インド会社のごとく巨大化しており、この先もまだ成長は続くことは間違いないが、『天まで伸びる木はない』わけで、ファンダメンタルズに見合った健全な株価に落ちついていくと考えている。

さて、さまざまな要因によってマーケットは大きく下落したわけであるが、今回のマーケットの下落が好調であった実体経済に水をさし悪化させる可能性は否定できない。

世界経済はピークを過ぎ、徐々に減速する可能性が高いため、マーケットが大きく反発していくような雰囲気ではない。ただし経済というものは、いい時と悪い時をいったり来たりするわけで、常に安定するということはありえない。

今後の推移は誰にも分からないのであるが、このような局面で個人投資家に必要な心構えについて最近読んだ書籍から紹介したい。

『市場サイクルを極める』ハワード・マークス著から抜粋

『下落しはじめたあとで市場から撤退すること(したがって、反騰後の市場に参加できなくなること)は、まさしく投資における大罪なのである。

サイクルが下降局面にあるときに評価損を計上すること自体は、恩恵が生じる上昇局面に転じてからも保持し続けるかぎりは、致命的ではない。

本当に悲惨なのは、底値で売り、下降局面での下げを損失として確定させてしまうことである。サイクルを理解し、その変動を乗り切るために必要な精神的、金銭的強さを身につけることが、投資を成功に導く上で欠かせない要素なのである。』

以前、当ブログでも紹介した『投資で一番大切な20の教え』の著者ハワード・マークスの新著で内容的にはかなり上級者向けの本で読み解くのは簡単ではない。

特に彼が重視する市場サイクルについて掘り下げており、我々が生きている世界にはサイクルが存在し、物事は上昇と下降、成長と衰退を繰り返す。経済、市場、企業も例外はなく必ず浮き沈みがある。我々が生きている世界にサイクルがある根本的な原因は、人間がかかわっているためである。人がかかわれば、結果は変化と浮き沈みに富んだものとなる。それは人が落ち着きのある冷静な生き物ではなく、感情的で一過性のない生き物だからと論じている。

長期投資を成功させるためには『人間が一過性のない生き物である』ことを認識した上で、浮き沈みのある市場サイクルの中で感情を一定に保つことが大切だとあらためて感じた。

ゴーイングコンサーン

先日、3連休を利用して鹿児島を観光した。たまたま、滞在中、鹿児島のメインイベントおはら祭りとアーケードで焼酎を試飲する焼酎ストリートというイベントが開催されており、街が賑わっていた。 焼酎と黒豚と枕崎の鰹そしてさつま揚げが美味であった。霧島、世界遺産の仙厳園や桜島、知覧特攻平...