2019/11/29

起業について

ファイナンシャルアドバイザーとして長期でお客様を担当させていただくと様々な相談があるのだが、最近、多い相談の一つは独立起業に関するものである。終身雇用の時代が終わり日本でも起業する人が増えてきたことは素晴らしいことである。

もちろん私は起業の専門家ではないが、これまで多くの経営者にお会いした経験から、起業して成功しそうな人か?そうでないかは、何となく分かるようになった。決して占い師ではないのだが、お金を持っているか?そうでないか?も分かるようになった。

まず、その人のお金の使い方(フローとストック)を見るとさまざまなものが見えてくる。フロー(収支)からは今の仕事ぶりや、日常のお金の使い方など、ストック(資産)からは、過去から現在に至るお金の使い方が想像できる。高級志向なのか?浪費家か?質素倹約家なのか?資産と負債をしっかり管理できているか?

当社のお客様の年齢は、各業界で活躍されている働き盛りの30代~50代の皆様が多いが保有金融資産が1000万円未満の方と1億円超の方を除くと平均保有金融資産は、3000万円~6000万円といった方が多いと思う。無駄遣いをしていたら、なかなか貯まらない金額である。

事業を軌道に乗せるためには、お客さまに付加価値を提供することはもちろんのこと、ハードワークと忍耐力、あきらめない気持ち、不退転の覚悟そして時には運も必要である。
しかし私が最も重要なものの一つと考えているのは、数字(お金)である。数字(お金)に対してストイックでない人は、起業には向いていないと感じる。

成功している経営者の共通項は間違いなく目標に対してストイックな方々である。マネジメントについては経営しながら実践で学ぶことができるが、経営者のお金の使い方は、その人の生まれつき持ったお金の使い方が大きく影響する気がするのだ。

収入が高いけれどお金が貯められない人は、実に多い。お金を持っていれば偉いというわけではないし、素晴らしい方は多いのだが、そのような人が起業して成功する確率は低いかもしれない。もちろん例外はたくさんあると思うが、そのような傾向がある。起業して事業を軌道に乗せるには時間とお金がかかる。当然、自己資金をたくさん持っている人のほうが我慢できる時間が長くなるため成功確率は高くなる。

時には夢を語ることも必要であるが、経営という現実(数字)としっかり向き合うことが欠かせない。

起業独立を考えている人に私はどれくらい金融資産を持っているか?質問する。

その人がどれくらいストイックであるか?
起業してどれくらい耐えられるか?

という二つの点から極めて重要な尺度であると思う。

収入に見合わない借金をして高い家を買った時点で起業の成功確率は下がる。起業という大勝負をするときは、できるだけ余計なことはしないで流動性のある資金をしっかり確保するべきである。大成功してから大きな家を買えばいいのだ。

孫さんくらい大成功すれば多少ミスをしてもリカバリーできるかもしれないが、ベンチャー企業においては間違ったお金の使い方は致命傷である。

資産形成(お金を貯めること)と経営で成功することとは、違いはあるものの何か似ている気がする。

お客様とともに

2019年、令和元年もあと一カ月。昨年12月はマーケットが急落したものの、今年は今のところ堅調で当社のお客様の資産も順調に増えている。もちろん、これから先マーケットはいつも安泰であるはずはなく、厳しい局面もあるだろう。気を引き締めて、いかなければならない。 当社のお客様はお仕...