2020/02/28

お客さまへ

2月27日、NYダウは、史上最大の下げ幅1190ドル安の25766ドルで引けた。

わずか1週間前の2月19日にアメリカの主要株価指数S&P500は、史上最高値3393ポイントを記録した。2月27日の終値は、2978ポイントとなり、1週間余りで12%強の暴落となった。

当然、新型コロナウイルスの影響も大きいのであるが、コロナウイルスをきっかけとしてこれまで堅調に推移していた米国株に利益確定売りが出たことが大きい。まさにリスクオフの展開である。

2018年12月にも米中貿易摩擦の激化やブレグジッドによる混乱で世界経済に不透明感が漂いマーケットは大きく下げたが、2019年に入り、マーケットは回復し、上昇基調を取り戻した。今回は、コロナウイルスによる実体経済への影響がまだ見えないため、2年前の当時よりも回復に時間を要する可能性は高いだろう。

よって株価がすぐに反転する可能性は低い。一方、これまでファンダメンタル面で割高感のあった米国株は、この調整でむしろ割安感が出てきた。日本株に関しては、バリエーション(PER、PBR、配当利回りなど)から見ると、バーゲンセールに近い銘柄も多く出てきた。配当利回りが5%を超える大型株も目立ってきた。

現状のややパニックに近い調整局面においては、ある意味で追加投資の絶好のチャンスかもしれない。もちろんこのような状況で底値で買うことは、難しいが、マーケットはこれまでも大きな下落局面のたびに危機を乗り越えて、上昇してきた歴史がある。

今回の危機は、2020年コロナショックとして記憶されることは間違いないが、やがて終息し、株価は回復し、あらたな上昇を継続していくことは間違いない。

2019年1月に当ブログ『下落局面における心構え』について見解を述べたが、今回も全く同様のことをお客様にお伝えしたいと考えている。誰もがこのような局面は、気分も良くないし、経験したくないものであるが、長期投資において、このような局面を何度も乗り越えていかなければならない。これがリスクであり、リスクがあるからこそリターンが生まれるのだ。特に投資経験が浅い方は、下がったところで売却して投資をやめる行為は、避けていただきたい。

オリンピックを控えた日本は、コロナに対して他国よりも神経質にならざるを得ない面があり、実体経済はしばらく厳しい状況が続くことは間違いないが、こういう時こそ冷静に対応し、試練を乗り越える必要がある。個人的にも東京オリンピックが無事に開催されることを願っている。

2020年は、激動の1年だったけど年末には、いい年だったといいたいものだ。

*最後にお客さまへ

今回のマーケットの急落に関して、あるいは運用に関してご質問のある方は、遠慮なくご連絡ください。メールでも電話でも個別でしっかりと対応させていただきます。

伊勢神宮にて

2020/02/27

ミケランジェロに学ぶ

日本の祭日であった今週月曜日、新型コロナウイルス拡大の影響で世界の株式市場は大きく崩れた。連休明けの日本の空気は一変し、コロナ感染拡大によってオリンピック開催中止のリスクも浮上してきた。日本経済にとっては大きな試練であることは間違いないが、このような時こそパニックや思考停止に陥ることなく冷静に対処しなければならない。

新型コロナウイルスに対する日本政府の対応は、リスクマネジメントの観点からアメリカと比較すると決して十分ではないし、甘いと感じる。ゴーンに逃げられたようにどこか甘いのが日本である。ただ新型ゆえに分からないことばかりで、完璧な対応など存在するはずもなく、政府や厚労省を批判したところで何も問題解決されるわけではない。今は誰かを批判するのはやめて、個人として企業として政府として、それぞれの立場で、やるべきことをたんたんとやっていくしかないだろう。

さて最近、読んだ書籍『Think Smart』ロルフ・ドベリ著は、とても良い本であった。人生に経営に投資に役に立つヒントがたくさん書かれている。その冒頭に紹介されていた以下のくだりは本質をついている。(以下抜粋)

ローマ教皇がミケランジェロに尋ねた。

『あなたの才能の秘密を教えていただけないでしょうか?あなたはどのようにダビデ像をつくりあげたのですか―この傑作中の傑作を?』

ミケランジェロはこう答えた。

『とても簡単です。ダビデではないものを、すべて排除したのです。』

中略

私たちの日常に当てはめていえば、思考や行動の誤りを排除すれば、よりよい行動が自然にできるようになるというわけだ。

このような考えは資産運用の世界でも効果的である。先行きが不安になり、慌てて売ったり、コロナ関連銘柄に飛びついたりする人が報われることはない。いい銘柄を見つけることではなく、愚かなミスを排除することが投資で成功するためにも重要である。中長期の視点でいえば、このコロナ騒ぎがどれくらいの時間を要するか?はまだ見えないものの、遅かれ早かれ、やがて終息する。

業績の良い企業の株価もこのような局面では、下がるかもしれないが、事態が収束すると良い企業の株価は上昇する。ただし、いつ株価が下がって、いつ反転するのか?は誰にも予測不能であり、タイミングを当てようとするのは愚かである。だからこそ、適切に分散されたポートフォリオと質の高い投資信託を保有することが大切である。

この二つを備えている投資家は、何も考える必要はなく余計なことをしないことである。
当初の計画通りにたんたんと運用を継続していくことが、将来リターンとなるのだ。感情にふりまわされて間違った思考や行動が失敗の原因となるのだ。下落局面において多少のストレスを感じることもあるだろう。そのようなストレスに耐えられない人が多いため、日本には賢明な投資家が少ないのだ。長期投資は、人生同様いつもいいことばかりではない。このような局面にこそ、じっと耐えることが必要である。

当社のお客さまには、常々お伝えしているが、今、適切なポートフォリオを維持しているのであれば、タイミングを見て売ったり買ったり、何か特別なことをやる必要は全くない。やるべきお仕事に集中していただき、たんたんと長期投資を実行していくのみである。

2020/02/13

お客さまと運用会社をつなぐ

2020年2月現在、中国本土を中心とした新型コロナウイルス拡大による世界経済への影響が懸念されるが、意外にもNYダウやナスダックが史上最高値を更新するなどマーケットは、好調である。当社のお客様は、今回の状況において冷静そのもので慌てて投資信託を売却する人は、一人もいなかった。実に素晴らしいことである。当社としても創業以来、お客様にBUY&HOLDを言い続けてきた。あのリーマンショックの時でさえ、BUY&HOLDを徹底してきた。あらためて今回もまた、正しい方法で長期投資を継続することの重要性を再認識した次第である。

日経平均はリーマンショック後の2009年3月10日の底値7,054円から23,800円台(本日時点)まで上昇しており、2010年当時、当社のお客様にご投資いただいた日経225に連動する投資信託は、3倍以上に増えている。1000万円の運用で3000万円超となっているのだ。

多くの人が資産運用で100万円増えると嬉しいかもしれないが、100万円増えたところで、その人の人生に大きな影響はない。しかし、資産運用で1000万円、3000万円、5000万円、1億円増えるとその人の人生を豊かにすると考えている。

当社は、お客様の資産を100万、200万増やすために活動しているわけではない。全てのお客様に長期で最低1000万円以上のリターンを獲得していただきたいと考えている。

そのためには、やはりお客さまにも最低1000万円の投資資金を確保していただくことが重要である。目標利回り6%で12年運用すれば、1000万円は2000万円となる。実際に当社で10年以上運用していただいているお客様の資産は、当初から2倍以上になっている。BUY&HOLDで多くのお客様が10年超の運用で数千万円超のリターンを獲得しているのだ。

もちろん、ただ長期投資すれば良いという単純な話ではない。資産配分とファンドの銘柄選択がこれまで以上に重要性を増してくるだろう。

例えば一例であるが日本株インデックスにおいても日経平均とTOPIXでは近年、運用成果は大きく異なっている。TOPIXは、日経平均に大きく劣後しているのだ。日本人の多くは、当然ながら日本経済の影響を受けるため、当社は、お客様のポートフォリオにあまり日本株を多く配分しない、あるいは組み入れない場合も多い。日本人が日本株をたくさん持っていること自体が、リスク分散とならないからだ。日本株をポートフォリオに組み入れる場合も、TOPIXは外して日経平均を組み入れるということを徹底している。そのような選択が、お客様の資産価値を長期で高めていくと考えている。

多くの人は、未だに金融機関の営業マンに勧められるがままによくわからない投資信託を購入している。残念ながら、そのような判断が報われる見込みは極めて低いだろう。

日本国内に6000本以上の公募の投資信託があるが、本当に良い投資信託はごくわずかである。

では本当に良い投資信託とは何か?

運用会社、運用チーム、運用哲学、運用体制、運用実績などをしっかりと見極めていくことが大切である。

当社は、運用会社とのミーティングを通じて、お客様の大切な資産がしっかりと運用されているか?を定期的に確認している。それなしには安心して夜もぐっすり眠れないからだ。素晴らしい運用会社は、長期投資家とつながる私たちファイナンシャルアドバイザーとのミーティングを重視し、大切にしてくれる。

お客様(長期投資家)と素晴らしい運用会社(本当に少ない)をしっかりつなぐことが、私たちの大切な仕事である。

CASA MILA

大底はどこか?

リーマンショック以来の緊張がマーケットを覆っている。私自身、リーマンブラザーズが史上最大の破綻をした2008年9月15日以降の半年間のマーケットは、お客様の大切な資産をお預かりする立場としては、まさに地獄のような日々であった。 さて、そのリーマンショック後のセリングクライマッ...