世界のマーケットの動揺は未だ収まらず、投資家にとっては決して気分が良い状況ではない。
私自身は、このようなマーケットの下落局面に慣れており、自分の金融資産が一時的に目減りしても正直なんとも思わないのだが、お客様の金融資産の変動に関しては当然、気になるものだ。特にリスク許容度が低いお客様や投資経験が浅いお客様は、内心穏やかではないかもしれないが、このような局面を耐えていくことで人間は強くなるものだ。長期投資において一番大切なことはIQや金融知識ではなく、マーケットの変動に対して感情を一定に保つこと、そして忍耐力である。頭のいい人が投資が上手いわけではなく、長く続けた人が上手いのである。もちろん正しい方法で。
よって私たちの仕事は、お客様に長期投資を正しい方法で継続していただくことに尽きる。お客様が途中で投資をやめることをできる限り、防がなければならない。日本人の投資信託の平均保有年数が未だに3年程度であるところに大きな問題がある。BUY&HOLDの徹底が必要であり、個人は生きている限り、法人も存続する限り運用しつつ、必要な時に必要な金額を取り崩すことが重要である。
人生の時間軸を考えれば一時的な目減りは全く問題ないし、むしろ追加投資の好機であり、リスクは将来リターンの源泉である。
長期投資を成功させるためには、さまざまな壁を乗り越える必要がある。最近、時々思うことであるが、投資は、人生と良く似ている。人生にもさまざまな壁がある。日本における受験制度や就活制度などはあまり感心しないが、現状では乗り越えるべき壁の一つかもしれない。最近、娘が就活が大変だとグダグダ言っているが、みんなそこを乗り越えて社会人になっているのだ。時代は違えど学生から社会人になるということは、誰にとっても大変なことである。
人生いろいろであることは言うまでもないが、誰のどんな人生であれ、いいことばかりではないけれど、悪いことばかりでもないはずである。良い人生であったかどうか判断するのは、人生の終盤においてしか不可能である。
当社のお客さまには殆どいないが、投資を始めて数年で上手くいかないと嘆くのは、かっこ悪いのでやめたほうがいい。逆に数年で上手くいった場合に喜ぶことも同様である。
数年の運用成績など殆ど運以外のなにものでもないからだ。
5年、10年、20年、30年しっかり投資を継続して、投資が上手くいったかどうかを冷静に評価するべきである。
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