2022/06/29

長期投資の秘訣

6月の異例の猛暑の中、マーケットもあいかわらず落ち着かない展開が続いている。

私も日々、お客さまからの資産運用の相談に対応しているのだが、その中で最も多い質問は、投資タイミングに関することである。今は投資タイミングなのか?それとも、まだ下がるのか?といった質問である。

もちろんお客様の一番安いところで買いたい気持ちは良くわかる。しかし現実的に一番底の価格を見極めることが出来る人はいないだろう。専門家と素人で予想の精度に違いはあれど専門家の予想もほとんど当たらないのが現実である。よって短期的なマーケットの値動きを予想することは、長期投資家にとってあまり重要ではないのだ。

あらためてであるが長期投資においては、投資タイミングを考えるのではなく、長期に投資を継続することが大切である。

【Time,not timing】 

タイミングではなく、タイムが重要であることをキャピタルグループの動画は分かりやすく解説している。当社のお客様、すべての投資家に是非、見ていただきたい5分程度の価値あるコンテンツである。

キャピタルグループ動画




2022/05/21

世界経済の減速

誰の目にも明らかであるが2022年の世界経済は、問題が山積しており、非常に厳しい状況である。世界経済は、リセッションに陥るのか?それともソフトランディングできるのか?が焦点である。

ゼロコロナによる中国経済の急減速、ウクライナ問題、世界的なインフレ、アメリカの金融引き締め等、複合的な要素が絡み合い、マーケットは大変動している。個人的には2000年から2002年にかけて先進国の株式指数は3年連続で二桁下落したことを思い出す。

2000年から2001年にかけてのITバブル崩壊、2001年9月世界同時多発テロ事件、2002年のサーズ、その後、9.11の報復としてイラク戦争につながっていくわけだが、振り返ると世界経済、マーケットにおいても大変な3年間であった。地政学リスクとバブル崩壊、パンデミックというところも今の状況と似ている。2003年から、その後マーケットは回復したものの2008年リーマンショックや2011年欧州債務危機など、マーケットは上昇と下落を繰り返し、投資家を翻弄してきた。上昇と下落に一喜一憂していては、長期投資の継続は困難である。

下がっている時は、何よりも忍耐が必要である。大きく下落したとしても、適切なポートフォリオ、良質な投資信託であれば、どこかで下げ止まり時間とともに反発していく。もちろんダメな投資信託の場合は、下がったままで戻らない可能性もあるが。

このような世界経済が減速しているマーケット環境においては、やはり資産配分が重要であることを再認識する。ポートフォリオにしっかりと債券を組み込むこと、このような状況下で強い企業を見極めてくれる運用会社、投資信託を選択することが大切である。ただしどんな良い投資信託でもずっと勝ち続けることは不可能であり、上がったり下がったりを繰り返し、長期でみれば右肩上がりとなっていくのである。

それから昨今の円安を気にするお客さまもいるが、円が高くなるまで待って投資をするというのはナンセンスである。長期投資のリターンの大部分は、株式の値上がり益、配当、債券の値上がり、利息であるが投資信託という箱を使って、これらのリターンを複利で運用することが可能となるのだ。

当社のお客さまには申し上げているが、運用期間は生きている限りであり、運用を継続しながら必要な資金を取り崩していくのが良いと考えている。上がったから売却したり、下がって慌てて売却するのでは長期のリターンは得られない。一般的にはそのような未熟な投資家が多いと思うがお金が必要になった時に必要な金額を売却すれば、生きている限り運用を継続することが可能である。60歳の方が100歳まで生きれば40年間運用が可能である。30歳の方は70年である。ウォーレンバフェットは10歳で投資を始めて90歳を超える今も現役バリバリのまさにメジャーリーガーである。

当社にも70歳を超えるお客さまも多数いらっしゃって長期投資を実践している。お客様のご両親、私の両親も長期投資を実践している。

高校で投資教育が始まるようで興味深いが、単に金融知識を持っているだけではダメで長期投資を継続するための忍耐力、強いハートが必要である。もちろん勉強することも良いことであるが、悪いマーケット環境にも耐えられる強い精神力が必要である。残念ながら、メジャーリーガーのようなタフな個人投資家は、なかなかいない。実際に投資の世界のメジャーリーガーを育てることは難しいだろう。

よって、あらためてであるが、私たちファイナンシャルアドバイザーがお客様の長期投資をしっかりサポートしなければならない。そんなことを愛媛に出張中に当社社長と議論し、お客様の不安を少しでもやわらげられる体制を早急に整備していくことにした。当社のお客様に会社としてどのような情報を提供するのか?長期投資を継続していただくためのサービスを準備している。数か月内に準備したいと考えている。


お客さまに関しては、投資に関するご質問などお気軽にご連絡ください。必要であれば訪問しますし、リモートでのミーティングも対応させていただきます。引き続き、よろしくお願いいたします。

2022/03/08

投資を継続すること

2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻して12日が経過。コロナ禍で不安定であった世界をさらに大混乱させ第3次世界大戦というフレーズが聞こえるほどの状況である。

必然的に世界経済と金融市場には大嵐が吹いており、世界株式は一部の原油関連株や兵器関連株などを除き、大きく売られ下げている。当たり前のことであるが、経済もマーケットも社会基盤の上に立っており、戦争によって社会の安定が損なわれれば経済やマーケットに大きなダメージを与える。

現時点でリーマンショックのような金融危機に陥る可能性は低いと考えるが、未だ事態の収束が見えないこと、世界的なインフレやアメリカの利上げ、世界経済減速など複合的な要因が絡んでおり、マーケットは不安定な状態が継続することは間違いない。

独裁者プーチンが一方的に戦争を仕掛けたのに対して、アメリカを含めた西側諸国は意外と無力であり、この問題に直接介入して抑止することができないことが明らかになった。ロシアと近い中国の対応も微妙であり、まさにイアン・ブレマーのいう『Gゼロの世界』である。

ロシアに対する経済制裁によってもプーチンの暴走を止めることは出来ず、むしろプーチンは核抑止部隊を動員するなど核をちらつかせて自身の妄想を完遂しようとしている。世界史に残る大悪党プーチンの戦争がどのような結末を迎えるのか?もちろん私には全く予想が出来ないが、今回のような想定外の事態が起きた場合に個人投資家はどのように考えるべきなのか?

最初に結論から述べたいと思うが、『投資を継続すること』こそが一番大切であると考えている。当社のお客様からも少数であるが以下のような質問を受けることがある。

『一旦、ポートフォリオ運用を解消(売却)して、マーケットが落ち着いてからまた投資を再開したほうが良いのでは?』

私の答えは、NOである。投資を一旦やめてマーケットが落ち着いてからまた再開するというアイデアはなんとなく聞こえはいいが、そんなことが出来れば苦労はしないし、事実そのような都合の良いやり方は不可能である。残念ながら、投資はそんなに単純ではないし、簡単ではないのだ。

投資タイミングを意識してトレードすることは、そもそも投資ではなく投機である。

私たちの考える投資の王道は、適切なポートフォリオを構築したうえで質の高い投資信託を活用し運用を継続すること、BUY&HOLDが基本である。

当社が創業した2006年以降で考えてもリーマンショック、欧州債務危機、東日本大震災、ブレグジット、米中貿易摩擦、コロナショックなど様々な危機がマーケットを襲った。今、思い出しても、そのような危機を乗り越えて投資を継続したお客様はかなり忍耐を要したことは間違いない。忍耐力を発揮し、長期で適切な投資を継続すること、さまざまなリスクを乗り越え、忍耐という代償を払った投資家にリターン(褒美)はついてくる。

最近読んだ世界的ベストセラー『サイコロジー・オブ・マネー』モーガン・ハウセル著に次のように書かれているので紹介したい。

■投資の神様は代償を支払わずにリターンを求める者を嫌う

投資の世界には『株は長期的に保有すべし』という格言がある。

たしかに、これは良いアドバイスだ。

しかし、株が暴落しているときに長期的な視点を持ち続けるのは、とても難しい。

価値あるものがすべてそうであるように投資の成功にも代償が必要だ。

中略 

投資の代償とは、ボラティリティや恐怖、疑念、不確実性、後悔などに耐えることだ。

これらは、実際に投資を始めてリアルタイムでさまざまな問題にぶち当たるまでは、その存在に気づかないものばかりだ。

『投資で成功するには代償が必要である』という認識がないと、タダで何かを手に入れようという心理が働く。それは万引きと同じだ。


当社バリューマネジメントのお客さまは、職業、年収、年齢、投資金額、投資年数、投資経験、リスク許容度などさまざまであり、今回の事態においても感じ方はさまざまであると思う。特に投資経験年数の浅いお客様は、初めての下落に大きな不安を覚えているだろう。投資経験年数の長いお客さまももちろん不安だろう。しかし、不安や恐怖に駆られて投資をストップすることは、賢明ではない。それは避けるべきである。

今回、マーケットの調整にどれくらいの期間を要するか?は誰にも分からないが、マーケットはどこかで下げ止まり、反転し、上昇基調になる。それが資本主義社会であり、マーケットの歴史である。悲観的な情報が多い中では、業績の良い企業の株価も下がり割安となる可能性が高い。このようなピンチはチャンス(投資機会)でもあり、過去の危機においても投資を継続した人だけがリターンを出し、投資をストップした人だけが損失を出したのだ。

あらためて『投資を継続すること』が何よりも重要であることを声を大にしてお伝えしたい。ファイナンシャルアドバイザーとして投資を継続する当社のお客様を全力でサポートし、この危機を一緒に乗り越えていきたい。




2022/01/13

米国金融政策とオミクロン株

 年末年始は久しぶりに家族で横浜で過ごすことができた。

そして1月5日から妻と一時帰国中の息子と3人で早朝便で鹿児島に。個人的に歴史とおいしい料理と酒がある鹿児島は大好きな街である。鹿児島空港到着後、朝からレンタカーで鹿児島市内と桜島と温泉、翌日は知覧特攻会館と武家屋敷を観光し、霧島神社を経由してレンタカー返却のため空港方面に向かっていると、東京の雪で着陸不能となり羽田便が欠航となった。仕方なくレンタカーを延長し、霧島にホテルを予約。

霧島温泉と鹿児島の郷土料理を満喫して、翌日の午前便で帰ることに。結果的に2泊3日の楽しい旅であったが、羽田空港から予想外の事態が待っていた。雪は殆ど溶けていたように見えたが、首都高速の入口は殆ど閉鎖され、羽田周辺は前日からのマヒ状態は解消されておらず大渋滞、大混乱となっていた。

結局、羽田空港から自宅まで車で通常30分のところ4時間超もかかった。急用があった妻と息子は車から降りて電車で帰宅。私は一人閉じ込められた車内であらためて思った。

『桜島と共存する鹿児島と比べて、東京は、なんと脆弱な都市なんだろう。将来は都会を離れて地方でのんびり暮らしたい』と。大渋滞による疲労で霧島温泉の効能も吹っ飛んでしまったような気がするが、私の新年はそんなスタートであった。

さて2022年のマーケットは、どうなるのだろう?

現在進行しているオミクロン株の世界的な感染拡大も懸念材料であるが、個人的には、アメリカの金融政策により注目せざるを得ない。

FRBは3月にテーパリング(量的緩和縮小)を終了し、6月に利上げに踏み切る可能性が高くなってきた。いや、もしかすると3月の利上げの可能性も否定できない。年内3回もしくは4回とのタカ派的な利上げ予想もあり、パウエル議長は、今後のインフレ動向を注視しながら、マーケットと対話しつつ最適な利上げのタイミングを模索していくことになりそうだ。

よって2022年前半のマーケットは、FRBの金融政策を見ながら神経質な展開が予想されることは間違いないのだが、このようにマーケットの上値が重い状況においては、インデックスファンドよりもアクティブファンド(もちろん良質なファンド)が安全であると考える。マーケットが悪い時にどれくらい下値抵抗力を発揮するか?これがファンドの価値であり、ポートフォリオマネージャーの銘柄選択(目利き)がより重要となるだろう。

似たような例を挙げるならば、高度成長期には経済全体のパイが大きくなったため、大した企業でなくとも利益を上げることが出来た。しかし成熟時代となり経済のパイが大きくならない世界では、強い企業と弱い企業の格差はより大きくなる。近年において典型的な例が、GAFAMやテスラ、ネットフリックスに代表される米国テック企業の巨大化であるが、今後も成熟期において強い企業はますます強くなり、弱い企業との格差はより広がっていく可能性が高い。世界では次なるアマゾンやテスラが出てくることは確実で、そのような成長企業を発掘してくれる運用会社を選別していくことが大切である。

格差拡大は企業だけでなく個人や国家にも言えることである。個人も組織も国家にも調子がいい時と悪い時がある。ずっと順風満帆なんてことはありえない。よって悪い時、ピンチにおいて、どのように対処するかが重要であり、その人や組織あるいは国家の価値が試される時なのだ。

2022年の中頃にはアメリカの利上げの方向がはっきりしてくると思うが、アメリカが適切なタイミングで利上げし、オミクロン株を含めたコロナの収束が進むようであれば世界の株式市場は、回復基調に戻ってくる可能性が高いと考えている。

今年は、北京オリンピック、参議院選挙、アメリカの中間選挙などのイベントを控えているが、あまりこれらのイベントはマーケットに影響はないだろう。やはり米国の金融政策とオミクロン株への各国の対応を含めたコロナの動向がマーケット全体に影響を与えそうである。


長期投資の秘訣

6月の異例の猛暑の中、マーケットもあいかわらず落ち着かない展開が続いている。 私も日々、お客さまからの資産運用の相談に対応しているのだが、その中で最も多い質問は、投資タイミングに関することである。今は投資タイミングなのか?それとも、まだ下がるのか?といった質問である。 もちろんお...