誰の目にも明らかであるが2022年の世界経済は、問題が山積しており、非常に厳しい状況である。世界経済は、リセッションに陥るのか?それともソフトランディングできるのか?が焦点である。
ゼロコロナによる中国経済の急減速、ウクライナ問題、世界的なインフレ、アメリカの金融引き締め等、複合的な要素が絡み合い、マーケットは大変動している。個人的には2000年から2002年にかけて先進国の株式指数は3年連続で二桁下落したことを思い出す。
2000年から2001年にかけてのITバブル崩壊、2001年9月世界同時多発テロ事件、2002年のサーズ、その後、9.11の報復としてイラク戦争につながっていくわけだが、振り返ると世界経済、マーケットにおいても大変な3年間であった。地政学リスクとバブル崩壊、パンデミックというところも今の状況と似ている。2003年から、その後マーケットは回復したものの2008年リーマンショックや2011年欧州債務危機など、マーケットは上昇と下落を繰り返し、投資家を翻弄してきた。上昇と下落に一喜一憂していては、長期投資の継続は困難である。
下がっている時は、何よりも忍耐が必要である。大きく下落したとしても、適切なポートフォリオ、良質な投資信託であれば、どこかで下げ止まり時間とともに反発していく。もちろんダメな投資信託の場合は、下がったままで戻らない可能性もあるが。
このような世界経済が減速しているマーケット環境においては、やはり資産配分が重要であることを再認識する。ポートフォリオにしっかりと債券を組み込むこと、このような状況下で強い企業を見極めてくれる運用会社、投資信託を選択することが大切である。ただしどんな良い投資信託でもずっと勝ち続けることは不可能であり、上がったり下がったりを繰り返し、長期でみれば右肩上がりとなっていくのである。
それから昨今の円安を気にするお客さまもいるが、円が高くなるまで待って投資をするというのはナンセンスである。長期投資のリターンの大部分は、株式の値上がり益、配当、債券の値上がり、利息であるが投資信託という箱を使って、これらのリターンを複利で運用することが可能となるのだ。
当社のお客さまには申し上げているが、運用期間は生きている限りであり、運用を継続しながら必要な資金を取り崩していくのが良いと考えている。上がったから売却したり、下がって慌てて売却するのでは長期のリターンは得られない。一般的にはそのような未熟な投資家が多いと思うがお金が必要になった時に必要な金額を売却すれば、生きている限り運用を継続することが可能である。60歳の方が100歳まで生きれば40年間運用が可能である。30歳の方は70年である。ウォーレンバフェットは10歳で投資を始めて90歳を超える今も現役バリバリのまさにメジャーリーガーである。
当社にも70歳を超えるお客さまも多数いらっしゃって長期投資を実践している。お客様のご両親、私の両親も長期投資を実践している。
高校で投資教育が始まるようで興味深いが、単に金融知識を持っているだけではダメで長期投資を継続するための忍耐力、強いハートが必要である。もちろん勉強することも良いことであるが、悪いマーケット環境にも耐えられる強い精神力が必要である。残念ながら、メジャーリーガーのようなタフな個人投資家は、なかなかいない。実際に投資の世界のメジャーリーガーを育てることは難しいだろう。
よって、あらためてであるが、私たちファイナンシャルアドバイザーがお客様の長期投資をしっかりサポートしなければならない。そんなことを愛媛に出張中に当社社長と議論し、お客様の不安を少しでもやわらげられる体制を早急に整備していくことにした。当社のお客様に会社としてどのような情報を提供するのか?長期投資を継続していただくためのサービスを準備している。数か月内に準備したいと考えている。
お客さまに関しては、投資に関するご質問などお気軽にご連絡ください。必要であれば訪問しますし、リモートでのミーティングも対応させていただきます。引き続き、よろしくお願いいたします。