2022/07/14

BOSTONで感じたこと

7月2日から10日まで夏休みを取り、息子が留学するボストンを訪問。息子に会うこと以外、特に計画もないまま滞在中はボストン近郊で過ごすことにした。

アメリカは、ウィスコンシンを訪問して以来3年ぶりであるが、東海岸に関しては、随分前にニューヨークを旅して以来でボストンは私も妻も初めてであった。

成田を18時半に離陸し、JAL直行便で13時間のフライト。時差も13時間なので成田出発と同時間の18時半にローガン国際空港に到着。空港からタクシーで約20分でボストン市街にある宿泊先(エアビー)に到着。先に宿泊先に到着していた息子の案内で荷物を置くなり、夜のボストン市街を散策。フェンウェイパーク近くのBARに入り、明日以降のスケジュールについて家族会議した。

         

ボストンは、アメリカで最も古い都市で、ニューヨークやロサンゼルス、シカゴ、サンフランシスコと全く雰囲気が異なる。やはりヨーロッパの雰囲気が感じられ、まさにニューイングランドの首都といった感じであった。7月4日独立記念日の日にチャールズ川にて3年ぶりにコンサートや花火大会が行われ、ボストン中の人々が徒歩で会場に押し寄せ、街中がお祭り騒ぎで熱気に包まれていた。ボストンでの独立記念日は、貴重な経験であった。

ボストン市街には『フリーダムトレイル』という赤いレンガの線の入った4.4キロの歩道があり、ボストンの史跡16箇所をたどることが出来るのだが、とにかく市街をただ歩いているだけでもワクワクする街である。飲食店も名物のオイスターやロブスター、クラムチャウダーなどシーフード、ステーキ、イタリアン、スペイン料理、中華、タイ料理など、各国料理があり、どの店もレベルが高かった。特に中華街で食べた台湾料理、有名スペイン料理店バルセロナ、オマハ産ステーキ、ノースエンドのイタリア人街で食べたパスタは、絶品であった。インフレと円安の影響で、有名レストランでの食事は日本と比べてかなり高い印象であった。中華街やタイ料理などは比較的リーズナブルであったが、ランチを食べるにも最低3000円程度出さないと食べられない感じ。

息子の案内で毎日BARに行ったが、店員や常連客と語り合うことが出来た。

ボストンで話をした人々に共通することは、皆さんボストンを愛していることである。ボストンで生まれ育った人だけではなく、ニューヨークやヨーロッパ、南米などから移住してきた人も口をそろえてボストンは最高だという。私も僅か8日間の滞在であったが、これまで訪問した街の中でどの街よりも魅力的な街だと感じた。

滞在中、アメリカ最古の球場フェンウェイパークにて、レッドソックス対レイズのデイゲーム(7月4日)とレッドソックス対ヤンキースのナイトゲーム(7月7日)2試合を観戦した。特にヤンキース戦は超満員で、ニューヨークに対するライバル意識むき出しでフェンウェイパークは異様な雰囲気であった。私たちは前日にチケットを取ったため、立見席しか取れなかったが人気カードということで一人10000円程度であった。ドリンクや食べ物の持ち込みは厳禁で、球場内でペットボトルの水3本買ったら15ドル程度、なんと現在のレートで約2000円。日本でもゴルフ場などで1本250円くらいで売っていることもあるが、それにしてもビックリである。

ちなみに息子によると5月6日に観戦したレッドソックス対エンゼルス戦、大谷が二刀流で出場した試合は、結構空席が目立っていたようで、チケットも3000円程度だったそう。大谷はアメリカでも人気であると思うが、やはりボストン対ニューヨークは、ボストン市民にとって特別なんだと実感した。ヤンキース戦に関しては、比較的良い席は、3万円以上と高額であるが、それでも満席になっているところを見ると、ボストン経済に関しては、底堅い印象を受けた。

            

UberやLyftのドライバーやBarの店員やお客さんにボストンの景気について尋ねてみたが、観光客も戻ってきているし、レストランやBARもたくさん人が入っており、『悪くないよ』というのが多数の意見であった。ボストンのダウンタウンを見ている限りでは、景気は堅調そのものに見えた。アメリカの州や都市によっても景気に違いがあると思うが、ボストンの実体経済は比較的良いほうかもしれない。

日本に帰国後、息子のリクエストで成田空港から車で自宅そばの吉野家に直行。牛丼セットを3人でオーダーして2000円程度。フェンウェイの水3本と同じである。息子は久しぶりの吉野家の牛丼に喜んでいたが、確かにこのクオリティでこの値段は今のアメリカでは不可能だろう。日本の素晴らしさの一つが、日本食のクオリティである。ボストンは、日本より所得も高いが物価も高く、富裕層や観光客にとってはサイコーの街と思うが、ずっと暮らし続けるには厳しい街かもしれない。

昨日、息子の大学から2022年9月-12月(半期分)の学費の請求書が来た。アメリカの大学の費用は、近年高騰しておりクレイジーな状況であるが、昨年は半期分の支払いで450万円であったが、今年は円安の影響が大きく595万円の請求であった。なんと145万円UPである。12月に2023年2月-5月分の請求が同様の金額であるため、年間の授業料と寮費で約1200万円。すでに支払った夏期講習費用(約150万円)や息子の生活費等を考慮すると年間1500万円を超える計算である。インフレ、ドル高が続く最近のアメリカの留学生の親たちは、本当に大変である。確かにアメリカの大学は素晴らしいが、今の授業料は異常である。

12月に約600万円を支払い息子が来年5月に無事に卒業することができれば、私も晴れて教育費の支払いから卒業することが出来るのだ。その日は近い。頑張っている息子のためにも気を引き締めて、頑張っていこう。

さて今回のボストンの旅であらためて感じたことであるが、アメリカ人は楽観的であるということ。コロナを気にする人は皆無で誰もマスクはしていない、もうみんな感染しているのだろう(笑)日本人のように先行きを過度に心配する人は少ないし、基本的に何とかなるだろうというマインドを持っている、そんな気がするのだ。多少景気が悪くなろうと、ヤンキース戦は絶対に見に行くし、BARでみんな楽しく飲んでいる。

『人生を楽しむ』ということが私にとって重要なテーマであるが、それに関しては、アメリカ人から学ぶ点が多いと感じた。今回の旅では、息子が通うバーの常連アダムさんと親しくなった。アダムさんは週3回必ずBARで飲んでいるそうでナイスガイであった。近い将来、ボストンのThe corner Tavernのカウンターでアダムさんと再会したいものだ。


Bostonでインフレを実感

  昨年7月に続いて先週プライベートで ボストンに一週間程度滞在したのだが、あらためてアメリカのインフレと円安ドル高を実感した。昨年よりも確実に物価は高くなっていた。 まず家族4人でノースエンドのイタリアン人街にあるTrattoria I’ll Paninoに行った時のこと。 炭...